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ダルビッシュはどこへ?移籍先候補 6球団からオススメのチームを探ってみた

2018 1/18 17:42mono
ダルビッシュ
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Ⓒゲッティイメージズ

 

エンゼルス、タイガースと好相性も防御率は?

2012年にレンジャーズに加入したダルビッシュ。レギュラーシーズンではここまで56勝(42敗)、防御率3.42の成績を残している。その56勝の内訳を見てみよう。もっとも勝ち星を多く挙げているのはエンゼルスの8勝(3敗)だ。しかし、貯金を多く作っているのは7個(7勝0敗)のタイガースとなる。一方で相性が悪いのはアスレチックスの3勝11敗とじつに8個の借金を作ってしまっているのだ。

防御率を見るとジャイアンツ、ナショナルズ相手には無失点だがともに1試合ずつの登板となっており、サンプル数としては少ない。3試合以上の登板に限定するとレイズ(1.54/41回)、ヤンキース(1.64/38.1回)、ツインズ(1.77/20.1回)と3チームに対し防御率1点台を記録していることがわかる。勝ち星を多く挙げているエンゼルスに対しては防御率3.38(101.1回)、貯金を多く作っているタイガースに対しては防御率3.47(46.2回)と通算防御率3.42(832.1回)と同等の成績だ。

【ダルビッシュ球団別対戦成績】

対戦相手 所属 試合数 防御率 投球回
エンゼルス ア・西 16 9 3 3.38 101.1
タイガース ア・中 7 7 0 3.47 46.2
アストロズ ア・西 14 5 5 3.44 89
マリナーズ ア・西 12 5 4 4.46 74.2
レイズ ア・東 6 4 0 1.54 41
ヤンキース ア・東 6 3 1 1.64 38.1
アスレチックス ア・西 16 3 11 4.56 94.2
ブルージェイズ ア・東 8 3 3 2.68 53.2
ダイヤモンドバックス ナ・西 3 2 0 2.75 19.2
ロイヤルズ ア・中 5 2 1 2.34 34.2
パドレス ナ・西 4 2 1 4.13 24
レッドソックス ア・東 4 1 2 5.4 26.2
ホワイトソックス ア・中 4 1 1 4.97 25.1
レッズ ナ・中 2 1 0 2.13 12.2
インディアンス ア・中 6 1 3 3.52 38.1
マーリンズ ナ・東 2 1 1 7.11 12.2
ツインズ ア・中 3 1 1 1.77 20.1
メッツ ナ・東 3 1 0 3.26 19.1
フィリーズ ナ・東 2 1 0 0.73 12.1
パイレーツ ナ・中 2 1 1 1.5 12
ジャイアンツ ナ・西 1 1 0 0 7
ナショナルズ ナ・東 1 1 0 0 8
オリオールズ ア・東 1 0 1 4.26 6.1
カブス ナ・中 1 0 1 4.15 4.1
ロッキーズ ナ・西 1 0 1 10.38 4.1
ブリュワーズ ナ・中 1 0 1 5.4 5
通算   131 56 42 3.42 832.1

※2017年終了時点

被本塁打も奪三振も最多はトラウト

各打者との対戦成績はどのようになっているのだろうか。10打席以上の対戦がある選手で調べてみた。最も対戦回数が多いのはマイク・トラウトだ。これまでに49回の対戦があり、打率.317(41打数13安打)、4本塁打、7打点、14三振と好相性とはいえない。エンゼルス相手に最多の8勝を挙げているものの、トラウトには打ち込まれていたことがわかる。


このトラウトに対する被本塁打4はダルビッシュにとってワーストタイでもある。加えて、その他2選手がダルビッシュから4本塁打を放っている選手がいる。それはブランドン・モス(ロイヤルズ)とブレット・ガードナー(ヤンキース)である。2012年から2014年までの3年間をアスレチックスで過ごしたモスは、打率.241(29打数7安打)、4本塁打、6打点、9三振の成績。低打率だったものの本塁打を多く放っていたのだ。2017年シーズンはロイヤルズに在籍していたが、6打数ノーヒットとダルビッシュに軍配があがっている。一方でガードナーは打率.429(14打数6安打)、4本塁打、4打点、4奪三振と6安打中4本が本塁打と相性が悪い。しかし、2014年に3本塁打を浴びて以降、ここ3年は対戦が少ないこともあるが被本塁打は0となっている。

一方で、カモにしているのはどういった打者がいるのだろうか。奪三振の数で比べてみると、もっとも三振を奪っている選手は、トラウトの14個である。トラウトには本塁打を打たれているものの、三振も多く奪っているのだ。その次に名前が挙がるのが、2016年アメリカンリーグ本塁打王でもあるマーク・トランボ(オリオールズ)だ。打率.143(28打数4安打)、0本塁打、3打点、12三振と完全に封じ込めているといっていいだろう。その他にはケンドリス・モラレス(ブルージェイズ)、ヨエニス・セスペデス(メッツ)から11三振を奪っている。

4本:マイク・トラウト(エンゼルス/ア西)
4本:ブランドン・モス(ロイヤルズ/ア中)
4本:ブレット・ガードナー(ヤンキース/ア東)
3本:アルバート・プホルス(エンゼルス/ア西)
3本:エドウィン・エンカーナシオン(インディアンス/ア中)
3本:マット・ドミンゲス(ロッテ/日本)
3本:ジョージ・スプリンガー(アストロズ/ア西)

【ダルビッシュ奪三振数・ベスト5】
14個:マイク・トラウト(エンゼルス/ア西)
12個:マーク・トランボ(オリオールズ/ア東)
11個:ケンドリス・モラレス(ブルージェイズ/ア東)
11個:ヨエニス・セスペデス(メッツ/ナ西)
10個:アルバート・プホルス(エンゼルス/ア西)
10個:エリック・アイバー(パドレスFA)
10個:ジョン・ジェイソ(パイレーツFA)
10個:ジョシュ・ドナルドソン(ブルージェイズ/ア東)

アメリカンリーグ中地区のツインズがオススメ!?

ダルビッシュの移籍先の候補として、ニューヨーク・ヤンキース、テキサス・レンジャーズ、シカゴ・カブス、ヒューストン・アストロズ、ミネソタ・ツインズ、ロサンゼルス・ドジャースの6球団が挙げられている。レンジャーズ、ドジャースは所属していた球団ということもあり、これまでに登板機会はない。また、キャリアの大半をアメリカンリーグ所属のレンジャーズで過ごしており、ナショナルリーグのチームとの対戦は少ない。

そのなかでオススメチームを探ると、アメリカンリーグ・西地区のアストロズだろう。通算成績が5勝5敗だということ、またワールドシリーズで2敗を喫するなど、相性がよいとはいえなかったチームであり、3本塁打を浴びているジョージ・スプリンガーも在籍している。レンジャーズと同地区でもあり、その他のチームに関しての情報が頭の中に入っていることも心強い。しかしアストロズは、パイレーツとのトレードでエース格のゲリット・コールを補強した。現時点で先発投手はそろっており、トレードなどを行わなければ、ダルビッシュを獲得する線は薄い。

そのうえでオススメの次点を挙げるのであれば、ツインズではないだろうか。同地区のライバルチームとの対戦成績は、タイガース(7勝0敗)、ロイヤルズ(2勝1敗)、ホワイトソックス(1勝1敗)、インディアンス(1勝3敗)で11勝5敗、防御率3.48。インディアンス相手には負け越しているものの防御率3.52と通算防御率と同等程度と極端に悪いわけではない。苦手としているアスレチックス(3勝11敗)との対戦も減る。また、中地区に所属していることもあり、移動距離が両海岸のチームに比べると短くなることも身体の負担は減るだろう。

もちろん、各球団のGMをはじめとした編成に携わる人間はもっと詳細なデータを研究し、ダルビッシュを分析しているだろう。また、年俸を含めた諸条件も異なってくる。そのため、ダルビッシュがどこの球団を選択するかはわからない。ただ、こういった見方もできるという、ひとつの参考となれば幸いだ。