トロント・ブルージェイズって?
トロント・ブルージェイズは前述のとおりアメリカの野球リーグMLBにおいて、唯一カナダに所在する球団で、アメリカンリーグ東地区所属です。
1992年と93年にワールドシリーズ連覇を成し遂げるも、2000年代以降は絶対的エースロイ・ハラディ選手を擁しながら、名門ヤンキース、レッドソックス、成長したレイズに阻まれて低迷していました。
しかし、近年では補強や育成が功を奏し、2015年にアメリカンリーグ東地区優勝、2016年にワイルドカードでプレーオフ進出と結果を出してきているのです。
先発陣は左右のエースが引っ張る!
ブルージェイズの投手陣を見てみると、2人のエースを擁する先発陣が非常に目立ちます。
左のエースであるJAハップ投手は、フィリーズで新人王を獲得して以降低迷した時期もありましたが、今シーズンは20勝と成績を伸ばし、一気に殻を破りました。
右のエースであるアーロン・サンチェス投手は、昨年中継ぎから先発に回り頭角を現すと、今シーズンは15勝2敗と高勝率を記録して、ハップ投手と共にサイ・ヤング賞の候補になったのです。
大きなキャリアハイを記録した一方でまだまだ継続して好結果を残した実績が少ないだけに、実績十分のフランシスコ・リリアーノ投手など、後に続く投手が必要になります。
脆弱なリリーフ陣はなんとか補強したい
先発陣と比べると、リリーフ陣はやや安定しない傾向にあるのがブルージェイズの投手陣のもうひとつの特徴です。
クローザーのロベルト・オズナ投手は、安定した成績を残しているのですが、その他の登板数の多いリリーフ陣は不安定な成績に終始しており、できれば補強したいところです。
後述しますが、ブルージェイズには今季のFA市場でどうしても果たさなければいけない事項があるものの、リリーフ陣は安価で優秀な成績の選手を獲得できるだけに、しっかりと見定めてほしいものです。
最高レベルのスラッガーを揃えるが……
ブルージェイズの最大の特徴といえばリーグ3位のホームラン数を誇る野手陣です。
しかし、そのホームラン数の要因となったエドウィン・エンカーナシオン選手とホセ・バティスタ選手がFAとなっており、流出の危機を迎えています。
今季低迷していたバティスタ選手はともかく、エンカーナシオン選手は打点王を獲得しただけでなく、ここ数年も安定してホームランを放っているだけに、他球団に渡したくないという思いは非常に大きいでしょう。
2人とも前所属球団でレギュラーを掴めなかったり失ったりしたところをブルージェイズが開花させたため、ファンも多く、動向に注目が集まっています。
ブルージェイズの今後を担うスラッガー、ジョシュ・ドナルドソン選手
一方で、もう一人のスラッガーであるジョシュ・ドナルドソン選手はFAになっておらず、来シーズン以降もブルージェイズを引っ張る活躍が期待されています。
ドナルドソン選手はオークランド・アスレティックスで才能を開花させると、目を付けたブルージェイズが4人のマイナーの有望選手を放出してまでトレードで獲得しました。球団の目論見は正しく、2015年は41本塁打・123打点で打点王のタイトルを獲得して地区優勝に貢献すると、今季も37本塁打と安定した成績を残しています。
前述の2人の動向とは関係なく、ドナルドソン選手はトロントの新たなヒーローであり、今後の大型契約締結も期待されているのです。
オフがもうシーズンの始まり!
選手が大きく動く可能性もあるだけに、ブルージェイズの2017年は編成が完全に終了したときに展望を見ることができるでしょう。
早くもカンザスシティ・ロイヤルズから今季30本塁打を放ったケンドリー・モラレス選手を獲得したものの、まだまだ二人のスラッガーの残留は不透明だけに同じアメリカンリーグ東地区オリオールズからFAになった今季の本塁打王、マーク・トランボ選手もチェックしていきたいところです。
同時にリリーフ投手も揃えることができれば、2人が放出されたとしても、レベルの高いアリーグ東地区で十分戦うことができるでしょう。
まとめ
トロント・ブルージェイズは、充実したシーズンが続いているだけに、これからもそれを継続して、カナダに久々の吉報を届けてほしいところです。
それだけに、自チームからFAとなっているスター選手に働きかけていくことが期待されています。