地元愛に溢れつつも、映画でも皮肉られた「弱小球団」としてのイメージ
シカゴ・カブスはアメリカ中西部のイリノイ州シカゴを本拠地とするプロ野球チームです。球団創設は遥か昔の1871年にまで遡ります。
19世紀中は数多くのタイトルを手にしたものの、20世紀に入ってその成績は低迷。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー Part2」の中でも、カブスがワールドシリーズを制するという未来に主人公が驚くくだりがあり、全米がカブスのことを「タイトルからほど遠い球団」と捉えるようになっていました。
とはいえ、本拠地を移転したことのないチームとしては最古の歴史を誇る「古豪」ゆえ、家族代々カブスファンという多くの地元民に支えられています。
2012年のフロント大改革がカブスの運命を一変させる
日本の野球通にカブスの選手として知られているのは、マーク・マグワイア選手とホームラン王争いを繰り広げたサミー・ソーサ選手です。また、福留孝介選手や和田毅選手など多くの日本人選手も過去に所属していました。
21世紀に入ってからは、大型補強を繰り返して戦力アップを図るも、地区優勝は果たせてもリーグ制覇には手が届かずじまいのシーズンの繰り返し。2008年に経営破綻という憂き目にあいました。
しかし、2012年シーズンから球団副社長に就任したセオ・エプスタイン氏が、放漫経営体質から脱却して若手選手を育てていく方針へと変更。育成に長けた指揮官の招聘も含め、あらゆる策が的中してチーム力はみるみる向上していきました。