尾道の追撃かわし10-7
第101回全国高校野球選手権広島大会決勝が7月29日、マツダスタジアムで行われ、広島商が10-7で尾道を下し、2004年以来15年ぶり23回目の甲子園出場を決めた。
準決勝までのチーム打率.361を誇る広商打線が序盤から爆発した。初回に2点を先制すると、3回には一挙8得点。6回に初の甲子園を狙う尾道の反撃に遭い6点を失ったが、辛くもリードを守り切った。
春1回、夏6回の全国制覇を誇る名門も近年は低迷。21世紀に入ってから唯一の夏の甲子園出場だった前回2004年も1回戦敗退だった。それ以降、ライバルの広陵は夏だけで6回も甲子園に出場し、2017年には中村奨成(現広島)がPL学園・清原和博の大会記録を塗り替える6本塁打を放つ活躍を見せて準優勝。他にも田口麗斗(現巨人)や堀瑞輝(現日本ハム)らを輩出した広島新庄や、山岡泰輔(現オリックス)を輩出した瀬戸内など私立勢に押され、存在感を発揮できなかった。

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しかし、伝統の堅守に加えて攻撃力を付けていき、昨夏は広島大会ベスト4、今年の春季広島大会では優勝するなど、名門復活の足音は少しずつ聞こえていた。
迎えた今夏、4回戦、準々決勝で連続サヨナラ勝ちし、準決勝ではライバル広陵に大勝。かつて全国の強豪校から恐れられた名門が、ついに復活を果たした。

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広島カープ初代監督の石本秀一、南海で「親分」と呼ばれた鶴岡一人から、三村敏之、達川光男(ともに元広島監督)、柳田悠岐(現ソフトバンク)ら数多くのプロを輩出している広商。幾多の伝説を残してきた「HIROSHO」のユニホームが、令和最初の甲子園で躍動するか注目だ。

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