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平成8年 松山商奇跡のバックホームで優勝【平成スポーツハイライト】

2018 12/22 15:00SPAIA編集部
甲子園球場ⒸSPAIA
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土壇場で間一髪タッチアウト

この時、直後に起こる劇的なシーンを誰が予想できただろう。熊本工の左打者・本多の糸を引くような打球がライト方向に飛ぶ。テレビ中継のアナウンサーは「行ったぁ。これは文句なし」と絶叫するほどの強烈な打球。しかし、高く上がったためライトからレフトに吹く、甲子園特有の浜風に押し戻された。

ライトに入ったばかりの矢野はやや後方から助走をつけて捕球すると、その勢いを失うことなくホームへ返球した。タッチアップした三塁走者の星子がホームへ走ると同時に、矢野の強肩から放たれた山なりのボールはグングンと捕手に向かって伸びていく。

ノーバウンドで白球が捕手のミットに収まったその瞬間、スライディングしてきた星子にミットが触れた。タッチが早いか、星子の足がホームに入ったのが早いか。両手を広げてセーフをアピールする星子の前で、球審は力強く右手を突き上げた。

アウト!

星子は背中から崩れ落ち、ガッツポーズしながらベンチへ戻った矢野は出迎えたナインと抱き合って喜んだ。まるで優勝したかのような光景だった。

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