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【春のセンバツ】今大会で注目を集める監督は?

2018 3/14 19:33mono
野球ボール
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通算勝利数をどこまで伸ばせるか!?

すでに引退している監督も含め、春夏の甲子園において最も多く勝ち星を挙げているのは高嶋仁監督(智弁和歌山高)だ。春のセンバツで26勝(12敗)、夏の選手権においては38勝(21敗)をマークしており通算64勝(33敗)は単独トップ。今大会でさらに勝ち星を伸ばすことに期待がかかっている。

歴代では5位、現役では3位の49勝(30敗)を挙げているのが馬淵史郎監督(明徳義塾高)である。夏の甲子園は2002年に優勝、また昨秋の明治神宮大会を制し、残す全国大会は春のセンバツのみとなった(国体も2014年に優勝)。今大会で節目の50勝と春のセンバツ初制覇を目指したい。

昨春のセンバツ覇者である大阪桐蔭高を率いる西谷浩一監督。馬淵監督に次ぐ歴代6位、現役4位の44勝(9敗)をマークしている。今大会で上位監督へひとつでも近づきたいところだ。

【甲子園通算白星(40勝以上)】
<歴代>
1位(64勝)高嶋仁監督(智弁和歌山高)○
2位(58勝)中村順司監督(PL学園高)
3位(51勝)渡辺元智監督(横浜高)
3位(51勝)前田三夫監督(帝京高)○
5位(49勝)馬淵史郎監督(明徳義塾高)○
6位(44勝)西谷浩一監督(大阪桐蔭高)○
7位(40勝)木内幸男監督(常総学院高)

※所属は最終、○は現役監督

聖地で初勝利を目指すのは12人

何年にもわたってチームを甲子園に導き勝利を積み重ねてきた名将がいる一方、今大会で初勝利を目指すことになる監督もいる。

これまでに甲子園出場の経験があるものの未勝利なのは、堤尚彦監督(おかやま山陽高)、坂原秀尚監督(下関国際高)、荷川取秀明監督(松山聖陵高)の3名。ともに夏の選手権で1敗という成績を残しており、春のセンバツは初出場となる。また、春夏を通じて初めての甲子園出場となった監督は9名。監督として初出場初勝利を目指したい。

【甲子園未勝利】
<出場経験あり>

  • 堤尚彦監督(おかやま山陽高)
  • 坂原秀尚監督(下関国際高)
  • 荷川取秀明監督(松山聖陵高)

<初出場>

  • 渡辺義久監督(由利工高)
  • 柄目直人監督(国学院栃木高)
  • 相馬幸樹監督(中央学院高)
  • 森林貴彦監督(慶応高)
  • 小島紳監督(三重高)
  • 上品充朗監督(膳所高)
  • 市川靖久監督(乙訓高)
  • 長谷川義法監督(瀬戸内高)
  • 三浦正行監督(延岡学園高)

新天地で初出場を勝ち取った金沢成奉監督(明秀日立高)

明秀日立高の金沢成奉監督は、光星学院高(現・八戸学院光星高)監督時代、甲子園に8度出場を果たし、坂本勇人(巨人)、北條史也(阪神)、田村龍弘(ロッテ)ら多くのプロ野球選手を輩出してきた名監督である。東北福祉大時代の金本知憲(阪神監督)の先輩でもある。

2012年から明秀日立高監督に就任し、2016年夏の選手権茨城県予選では決勝で常総学院高に敗退するなど、あと一歩のところで甲子園を逃してきた。しかし、昨秋の関東大会で準優勝となり同校で初めての甲子園出場を勝ち取った。

明秀日立は甲子園初出場だが細川成也(DeNA)をプロに送り込むなど、その指導力は衰えていない。今大会でも未来のプロ野球選手が、メンバーに含まれている可能性もある。金沢監督の教え子に注目したい。

元プロ野球経験者の三浦正行監督(延岡学園高)

今大会、元プロ野球経経験者としてチームを率いるのは三浦正行監督(延岡学園高)だ。三浦監督は1974年ドラフト6位で電電北海道(現・NTT北海道)から大洋ホエールズへと入団。通算55試合に出場し打率.176(34打数6安打)の成績を残している。

その後、コーチを経て2017年から延岡学園高の監督へと就任。就任後、即甲子園出場と成果を出した。2013年からスタートした学生野球資格回復制度により、今後も元プロ野球経験者が高校野球の監督を務めることも多くなるだろう。すぐにはむずかしいかもしれないが、プロ野球・高校野球の双方で監督として優勝を果たす名将が、誕生するかもしれない。