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【2018春のセンバツ】中国・四国地区出場校レビュー

2018 2/28 18:55mono
高校野球
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おかやま山陽高(岡山県)

春のセンバツは初出場となった、おかやま山陽高(岡山県)。夏の甲子園は昨年初出場を果たしており、2季連続での初出場となった。秋の岡山県大会では、3位決定戦で夏の岡山県大会決勝でも顔を合わせた創志学園高と対戦。6回表で3-7と4点ビハインドだったものの、その後逆転し岡山3位として中国大会へと出場を果たしている。

中国大会決勝でも下関国際高(山口県)相手に、8回表で3-11と8点ビハインドだったが8回、9回に8点を奪い延長戦に持ち込むと、10回裏にサヨナラ勝ちを収めている。明治神宮大会では初戦敗退となったものの、驚異の粘りを甲子園の舞台でも発揮したいところだ。

チームの中心は、エースの有本雄大だ。全12試合に登板し6完投。身長177センチとけっして大きくはないが、80キロとどっしりしており、球は力強い。最速140キロを超えるストレートを軸にスライダー、フォークなどの変化球を扱い投球を組み立てる。甲子園の大舞台でチーム初勝利に貢献したい。

瀬戸内高(広島県)

27年ぶり3回目の出場となった瀬戸内高(広島県)。OBには2016年ドラフト1位の山岡泰輔(オリックス)がいる。秋季広島県大会では準決勝で広島国際学院高に敗れ3位決定戦へ。そこで尾道高を4-1で破り、広島3位として中国大会へと出場した。

中国大会では米子松蔭高(岡山県)に23-3で勝利すると、鳥取商業高(鳥取県)との一戦では10-1と大勝。圧倒的な攻撃力を見せつけた。準決勝でおかやま山陽高(岡山県)に4-7で敗れてしまったが、堂々のベスト4。中国地区3枠目でセンバツ切符を手に入れた。

甲子園では、チームの主砲で4番に座る門叶直己(とがの なおき)に注目したい。秋の大会では打率.500(44打数22安打)、4本塁打、20打点とまさに4番の活躍を見せてくれた。甲子園でも、強打のチームを引っ張る主軸としての働きに期待が集まる。

下関国際高(山口県)

春のセンバツ初出場となる下関国際高(山口県)は、昨夏の甲子園メンバーが多く残っており経験値は高い。夏の甲子園でも白星をマークしたことはなく、今大会で初勝利をマークしたいところだ。秋の山口県大会で優勝を飾り中国大会へと出場すると、順調に勝ち進み決勝へと進出。おかやま山陽高(岡山県)との決勝では、7回終了時点で11-3と圧倒的リードを保っていたが、逆転サヨナラ負け。あと一歩のところで中国大会優勝を逃している。

チームの柱はエースで4番の鶴田克樹だ。投手としては9試合に登板し6完投(3完封含む)、防御率2.74の成績を残している。打っては打率.350(40打数14安打)、1本塁打、10打点とまさに二刀流。身長180センチ、93キロと堂々とした体格から放たれる最速140キロを超えるストレートに本塁打を放つパワー。甲子園の舞台でも投打での活躍に期待がかかる。

英明高(香川県)

3年ぶり2回目の出場となった英明高(香川県)。3年前のセンバツでは勝利を挙げることができなかったが、今大会で初勝利をつかみたい。昨秋の四国大会では決勝で明徳義塾高(高知県)と対戦。8回裏終了時に1-0とリードした状態で最終回に突入するも、2点を奪われ逆転を許してしまい、あと一歩のところで四国王者へたどりつかなかった。

そのチームの柱となるのが三遊間のふたりだ。三塁を守る田中陸は、秋の公式戦では打率.407(27打数11安打)の成績を残しチームを引っ張った。また、遊撃の山上慎太朗は2年生ながらレギュラーを獲得。打率.429(28打数12安打)はチーム首位打者でもある。センバツでの安打の量産を見せてもらいたい。

松山聖陵高(愛媛県)

春のセンバツは、初出場となる松山聖陵高(愛媛県)。夏は2016年にアドゥワ誠(広島)を擁し、出場しているが初戦敗退だった。今大会で甲子園初勝利を目指したいところ。秋の愛媛県大会では初戦から接戦をものにし、優勝を飾る。四国大会では準決勝で明徳義塾高(高知県)に1-3で敗退したものの堂々のベスト4。初のセンバツ切符を手に入れた。

注目したいのはエースの土居豪人だ。秋の7試合中6試合に完投し防御率1.84。190センチの長身から繰り出すストレートは最速144キロ。一冬を超え、甲子園の舞台では150キロを投げる可能性もある。剛速球とスライダー、チェンジアップを駆使し甲子園の舞台で輝きたい。

明徳義塾高(高知県)

秋の明治神宮大会を制した明徳義塾高(高知県)は、3年連続18回目の出場だ。過去、春のセンバツではベスト4が2回(1983年、2004年)と優勝はない。今大会で、初めての春制覇を目指すことになる。秋は高知県大会、四国大会、明治神宮大会と危なげなく勝ち進んだ。チームを率いる馬淵史郎監督は、甲子園通算49勝(春夏含)で歴代2位。記念すべき50勝をまずは達成したいところだ。

チームの軸となるのはエースの市川悠太だ。秋季大会では全10試合をひとりで投げ抜き、防御率1.35と抜群の安定感を見せた。身長184センチながら73キロと細身ではあるが、最速145キロを誇るプロ注目の左腕。ストレート、スライダーで投球を組み立て三振を奪う。甲子園でも先発を任される可能性が高い市川だが、2番手以降の投手に実戦経験が乏しいのが気がかり。大舞台でもひとりで投げ抜くことができるだろうか。

高知高(高知県)

5年ぶり18回目の出場となった高知高(高知県)。OBには『ミスターロッテ』の有藤道世などがいる名門高校だ。秋の大会では、高知県2位から四国大会へ出場。準々決勝で英明高(香川県)に7-8で敗れベスト8に終わっており、センバツ出場はむずかしいかと思われていた。しかし、準決勝で英明高が高松商業高(香川県)に12-2とコールド勝ちを収めたこと。明治神宮大会で明徳義塾高(高知県)が優勝を飾り四国の枠がひとつ増えたことが幸いし、出場につながった。

チームの中心はエース右腕の中屋友那だ。秋は6試合に登板し37.2回を投げ防御率0.72と好成績。ストレートは130キロ台だが、スライダーなどの変化球を駆使し投球を組み立てる。U-15日本代表に選ばれた経験もあり大舞台で強心臓を発揮いたい。