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【2018春のセンバツ】九州地区4校レビュー

2018 2/28 18:43mono
高校野球
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東筑高(福岡県)

20年ぶり3回目の出場となる東筑高(福岡県)。昨夏の甲子園にも出場しており、同校史上初の夏春連続出場となっている。OBには現役時代に西鉄ライオンズでプレーし、監督としてオリックス・バファローズなどを率いた仰木彬氏が有名。また、俳優の高倉健も同校の出身だ。

21年ぶり6回目の出場となった昨夏の甲子園は、2年生エースの石田旭昇(あきのり)が注目を浴びていた。東筑は夏の甲子園に出場した過去5回のうち3回のエースが石田姓だった、ということもあり『東筑の石田伝説』が取り上げられたことからだ。その伝説を背負っての甲子園だったが、初戦で済美高(愛媛県)に4-10で敗戦。勝ち星を挙げることはできなかった。

新チームで臨んだ秋季福岡県大会では福岡大大濠高、東海大福岡高と咋春の出場校が早々に姿を消す中で勝ち進み、決勝では筑紫学園高に10-1で快勝。福岡1位で九州大会へと駒を進めている。

九州大会準決勝で創成館高(長崎県)に逆転負けを喫し、ベスト4止まり。冬を越えてエース・石田をはじめとした選手達の成長に注目したい。春夏通じて5度目の『石田伝説』で上位進出を目指す。

創成館高(長崎県)

4年ぶり3回目の出場となる創成館高(長崎県)。咋夏は、長崎県予選準々決勝で甲子園出場を果たした波佐見高に4-5で惜敗し、甲子園を逃していた。しかし、秋季長崎県大会では準決勝で海星高、決勝で長崎商業高をそれぞれ下し、長崎1位で九州大会へと出場を果たしている。

九州大会では、沖縄尚学高と宮崎県勢3校(都城東高、延岡学園高、富島高)をくだし初制覇。初めての出場となった明治神宮大会でも決勝まで進み快進撃をみせた。惜しくも、決勝では明徳義塾高(高知県)に0-4で敗れたものの準優勝。4年ぶり3回目の甲子園出場を決めている。

チームの中心となるのは左腕の川原陸だ。中学時代にリトルシニアの日本代表にも選ばれるなど早くから注目される存在だった。創成館高入学後は野手としてプレーしていたが、2年春から投手に専念。身長184センチの長身から最速140キロを超えるストレートとスライダーで相手打線を翻弄する。プロ注目の左腕となっており、センバツでの活躍しだいではドラフト候補となりそうだ。

富島高(宮崎県)

春夏を通じて初めての甲子園出場となった富島高校(宮崎県)。1916年創立と100年を超える歴史があり、野球部の創設70周年でもある2018年に悲願の甲子園初出場となった。宮崎県大会では決勝で延岡学園高に接戦の末、7-8で敗退するも宮崎2位で出場した九州大会では準優勝。みごとに初めての甲子園切符を手に入れた。

チームを引っ張るのはエースの黒木将胤だ。秋季大会では宮崎県大会、九州大会と全9試合に登板し63.2回を投げ防御率1.98。奪三振数は44個と投球回数の割には多くない。秋の段階で最速は140キロに満たず、打たせて取るタイプといえそうだ。学校の所在地、宮崎県・日向市はロッテで活躍した同姓の黒木知宏の出身地でもある。『魂のエース』と呼ばれた大先輩に恥じない投球を甲子園の舞台でも期待したい。

延岡学園高(宮崎県)

春のセンバツには12年ぶり3回目の出場となる延岡学園高校(宮崎県)。夏の甲子園には過去7度の出場を誇り、2013年には準優勝を果たすなど6勝をマークしている。しかし、春は甲子園未勝利となっており、今大会で悲願の初勝利を挙げたいところ。また、OBには黒木知宏(元・ロッテ)、草野大輔(元・楽天)とプロの世界で活躍した選手も多い名門でもある。

チームを率いるのは大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)で選手としてもプレーした三浦正行監督だ。プロではわずか55試合の出場に終わるが、指導者としてチームに残留する。その後は、横浜ベイスターズと業務提携を行っている中国プロ野球の天津ライオンズで、二軍監督を務めるなどの経験を経て、2017年9月から同校の監督へと就任した。就任直後の公式戦となった秋季宮崎県大会で優勝。九州大会ベスト4と結果を残している。

チームの中心はエースの上野元基だ。身長173センチと決して大きい身体ではないが、スタミナはあり秋季大会で4完投。防御率は3.45と1点台も多く見られる高校野球においては目立っていないものの、粘りの投球でチームを引っ張っていく。

また、2015年の全国中学軟式野球大会で優勝を果たした門川中のメンバーが6人在籍。中学時代に全国の舞台で結果を残した選手達が、高校でも結果を残せるか注目が集まる。