甲子園を春夏連覇した7校を振り返る【和歌山県立箕島高校】|【SPAIA】スパイア

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甲子園を春夏連覇した7校を振り返る【和歌山県立箕島高校】


公立で唯一の春夏連覇を達成

少し前の話になるが、春夏連覇を3度目に達成したのが、1979年の和歌山県立箕島高校だ。和歌山県は今でこそ私学の智弁和歌山高校が強豪校筆頭として知られるが、それ以前は公立校同士でしのぎを削り合っていた。その中で特に70年~80年代にかけて黄金期を築きあげていたのが箕島高校だ。
名伯楽(すぐれた資質を持った人を見抜く力のある人物)として知られる尾藤公(ただし)監督のもと、見事、春夏連覇を達成。特に79年の箕島高校は強かった。
エースの石井毅選手は2年生から春夏連続で甲子園に出場しており、その際は春ベスト4、夏ベスト16という結果を残している。そして3年生になった79年、春の選抜では1回戦で下関商業高校(鳥取)に10-4、2回戦で倉吉北高校(鳥取)に5-1と完勝し、危なげなく準々決勝まで駒を進めていった。

【春の選抜準決勝】PL学園との死闘

準決勝では、後に広島東洋カープで活躍する小早川毅彦選手らを擁するPL学園高校と対戦。やはり相手も強く、9回まで1-3とビハインドと苦しい展開となってしまう。それでも、箕島打線も粘りを見せ、9回表に3番・上野山善久選手の絶妙なプッシュバントや、5番・上野敬三選手のスリーベースなどで2点を入れて同点に追いつき、なんとか延長へと持ち込んだ。
そして延長10回、箕島は1・3塁のチャンスを作る。バッターは箕島一の巧打者、1番・キャッチャーの嶋田宗彦選手。ここでPLベンチも動く。ショートの安倍慶二選手(のちにカープ)をここでリリーフとして起用したのだ。公式戦では1度も投げていない安倍選手であったが、この大会では当時の新記録となる3本塁打を記録。うち1本はサヨナラホームランであり、この大会のラッキーボーイ的な存在だった。
PLとしては、安倍選手の勢いに賭けた起用であったのだが、その初球、なんと安倍選手の球がすっぽ抜けてしまい大暴投。これで箕島高校が1点を加え、意外な形でサヨナラ勝ちを収めた。

【春の選抜決勝その1】浪商との対決は乱打戦に

これで勢いがついた箕島高校。決勝の相手は浪商高校(大阪 現大阪体育大学浪商高校)となり、2試合連続で大阪勢との対決となった。当時の浪商高校には、後に中日ドラゴンズに入団する牛島和彦選手がエース。打の中心にも、南海ホークスに入団したドカベンこと香川伸行選手が4番・キャッチャーにどっしりと座っており、この大会でも優勝候補の筆頭だ。
しかし、好投手同士の対決にもかかわらず、試合は打撃戦となった。初回に浪商高校が香川選手のタイムリーで先制すると、箕島もその裏に3番・上野山選手4番・北野敏史選手、5番・上野選手の3連打で同点に追いつく。
さらに3回には4番・北野敏史選手が3塁打を放ち2点を追加。ここまでわずか2安打と不振に陥っていたが、この試合では絶好調であった。4回にも1番・嶋田選手のタイムリーで1点を追加し、4-1と3点のリードを奪う。が、やはり浪商高校も強い。6回表に箕島の守備の乱れを突かれ、一挙に3点を返されて4-4の同点となってしまった。

【春の選抜決勝その2】4番のサイクルヒットが呼んだ勝利!

その後も両者譲らない展開が続く。6回裏、またも嶋田選手がタイムリーを放って5-4と1点を勝ち越したかと思えば、7回表には浪商高校が香川選手のタイムリーなどで2点を取り、5-6と逆転に成功。しかし、7回裏に4番・北野選手が同点ホームランを放つ。さらにその後スクイズで1点を追加し再び勝ち越して7-6。そして8回表の浪商高校の攻撃を0点に抑えると、その裏に4番・北野選手がこの日4安打目となるタイムリー2塁打を放ち、8-6と浪商高校を突き放した。
北野選手はこのヒットでサイクルヒットを達成。これは選抜大会ではいまだ北野選手1人しか達成していない記録だ。この1点が浪商高校には重くのしかかった。9回表に浪商高校も1点を追加するが、そのまま8-7で逃げ切り、箕島高校が優勝を決めた。不振の北野選手を信じて4番で起用し続けた尾藤監督、そしてそれに応えた北野選手。どちらも見事であった。

【夏の甲子園その1】未だに歴史に残る星稜高校との1戦

このように、春も熱戦を繰り広げた箕島高校であったが、夏の大会でも劇的な試合を制して優勝をはたしている。2回戦から登場し、札幌南高校、星陵高校、城西高校、横浜商業高校、そして山彦打線でおなじみの池田高校を破り、見事に大会を制したのだが、やはり語り継がれているのは3回戦の星陵高校戦だろう。延長18回、3時間50分を戦い抜いた試合は、いまだ高校野球史上最高の試合と語り継がれている。
試合は投手戦だった。4回にお互いが1点ずつを取ったものの、その後は両者決め手を欠き、1-1のまま延長戦に突入。しかし、ここからがこの試合の本当のプレーボールとなるとは、この時はまだだれも予想していなかっただろう。

【夏の甲子園その2】土壇場からの同点ホームラン

延長戦、先に点を取ったのは星稜高校だった。12回表にセカンドのエラーによって1点を勝ち越すと、さらに9番・若狭徹選手の打席でスクイズを仕掛ける。しかし、これは空振りとなってしまい、箕島高校はなんとか1点でしのいだ。しかし、ここで点を取らなければ敗北だ。跡がないことには変わりない。だがその想いもむなしく、12回裏、簡単に2死を取られてしまう。
諦めムードが漂い始めた簑島高校。ここでバッターボックスには1番の嶋田選手が入る。春の決勝でも大当たりだった嶋田選手だが、この試合でもその勝負強さは神憑っていた。1ボールからの2球目、ライナー性の打球がレフトへ飛ぶと、そのまま打球はラッキーゾーンへと飛び込んでいく。土壇場で飛び出した飛び込む同点ホームラン。まだまだ試合の行方は誰にもわからなくなった。

【夏の甲子園その3】奇跡は再び!2度目の同点劇

さらに箕島高校は14回の裏、1死3塁というサヨナラの大チャンスをつかむ。しかし、ここでなんと3塁の若狭選手が隠し球を敢行。先ほどスクイズを失敗した若狭選手であったが、ここで汚名返上のプレイを見せた。
これで流れが星陵高校に来たのか、16回の表、7番・山下靖選手のタイムリーで再び勝ち越し。その裏の箕島高校の攻撃も簡単に2死を取り、続く6番・森川康弘選手の打球もファーストファールゾーン後方へのフライ。ファーストこれをつかんで試合終了……かと思われた。
しかし、星稜の1塁手・加藤直樹選手がこれを落球。甲子園の内野ファールゾーンはこの年から人工芝が張られており、その縁に足を引っかけてしまったのだ。仕切り直しとなった4球目。森川選手の振り抜いた打球はなんとレフトスタンドへ。森川選手はこれが公式戦初ホームランだったが、こんな場面で飛び出すとは本人も想像していなかっただろう。

【夏の甲子園その3】3時間50分の熱闘を制し春夏連覇達成

こうして2度の絶体絶命のピンチを切り抜けた箕島高校。こうなると流れは一気に傾き、18回の裏、3番・上野山選手のタイムリーでとうとうサヨナラ勝ち!3時間50分の熱戦は、箕島高校へと軍配が上がった。
結局その勢いのまま春夏連覇を達成し、石井選手と嶋田選手はそれぞれ西武ライオンズ、阪神タイガースへと進んだ。ちなみにこの2校は未だに交流があり、節目の年には記念試合を開催しているそうだ。それ程にこの試合は高校野球関係者の記憶にも刻まれているということだろう。

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