甲子園出場経験があるのは19校
大阪府立高校で甲子園出場経験があるのは
- 府立市岡高校
- 府立八尾高校
- 府立北野高校
- 府立豊中高校
- 東大阪市立日清高校
- 府立守口高校
- 大阪市立扇町(おうぎまち)総合高校
- 府立今宮高校
- 府立天王寺高校
- 府立高津(こうづ)高校
- 府立泉大津高校
- 大阪市立都島(みやこじま)工業高校
- 府立泉陽高校
- 府立寝屋川高校
- 府立富田林高校
- 府立阿倍野高校
- 大阪市立桜宮高校
- 府立春日丘高校
- 府立渋谷(しぶたに)高校
以上19校である。
全体的に進学校として有名なところが多い印象だ。
今回はそんな19校の中でも、特に甲子園で活躍した3校を紹介したい。
大阪の公立として唯一の優勝 「北野高校」
まず紹介したいのは大阪府立北野高校だ。府内屈指の進学校としても知られている。有名なOBといえば、漫画家の手塚治虫さんや府知事・市長を務めた橋下徹さんだ。
北野高校は甲子園に5回(春4回・夏1回)出場しているのだが、大阪の公立高校としては唯一の偉業を成し遂げた高校でもある。その偉業とは「甲子園優勝」。大阪代表は春夏通算21回の優勝を達成したが、それを唯一公立高校で成し遂げたのがこの北野高校なのだ。
公立高校として甲子園最多勝利 「八尾高校」
次に紹介するのは大阪府立八尾高校だ。甲子園には10度出場。春6回夏4回出場し、1952年の夏には準優勝を果たしている。この年は春の選抜にも出場してベスト4。当時のエースだった木村保さんは、その後早稲田大学から南海ホークスに入団し、あの野村克也さんとバッテリーを組んで1年目から21勝を挙げる大活躍を見せた。また、外野を守っていた法元英明さんも、その後中日ドラゴンズに入団し、野手として13年間で890試合に出場するなどの活躍をしている。
八尾高校が特に素晴らしいのは、甲子園での勝利数が大阪の公立の中で最も多いということだ。春夏通算で16勝というのは大阪の全高校を合わせても6位に入る記録なのだ。この上にはPL学園(96勝)、大体大浪商(49勝)、大阪桐蔭(45勝)、上宮(22勝)、関大北陽(17勝)の5校しかないので、この16勝という記録がいかにすごいかがわかる。優勝こそ果たせなかったものの、北野高校と同様に非常に素晴らしい記録を残してくれた。
大阪一の伝統校 「市岡高校」
最後に紹介するのは大阪府立市岡高校だ。夏の予選には1915年の第1回大会から出場し、現在に至るまで皆勤賞。これは大阪府内では市岡が唯一、全国でもたった15校だけが継続できている記録である。甲子園には何と21回の出場(春11回・夏10回)。公立高校では最多、大阪府全体で見てもPL学園(37回)、大体大浪商高校(32回)に次ぐ3位である。
また、2013年には夏の予選通算200勝を達成。こちらも府内ではPL学園、大体大浪商、近大附属に次ぐ4番目の達成となった(翌年に関大北陽も達成し、現在では5校が記録)。とにかく野球の記録に関しては事欠かない高校だ。
卒業生には高野連の創設に尽力した佐伯達夫さん、社会人野球の「全大阪」で監督を務めチームを都市対抗まで導いた田中勝雄さん、全日本アマチュア野球連盟会長を務めた広岡知男さん、早稲田大学在学中に米大リーグ選抜を6回1失点に抑え、その後は社会人野球でプレーした伊達正男さんなど、野球殿堂入りを果たした方だけでも4名。ほかにもプロ野球選手を9名輩出し、プロアマ問わず野球界を支えてきた。大阪の野球のみならず、高校野球の歴史を語る時に欠かせない高校なのだ。
まとめ
今回紹介した3校は昔から交流があり、今でも定期戦を行っているそうだ。またこの3校以外でも桜宮、汎愛、箕面東、桜塚、交野、大塚、大冠など、公立でも強いところはたくさんある。私立全盛の今だからこそ、公立が大番狂わせを起こす瞬間を期待したくなる。