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【試される大地】北海道の野球強豪校3選

2016 7/31 09:20
グラブ、ボール
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高校野球を見るにあたり、北海道の強豪校についてどの程度ご存知だろうか。本稿では、主に南北海道の強豪校についての情報をお伝えする。

あの大投手の出身校!駒澤大学附属苫小牧高等学校

「駒大苫小牧」の略称で知られる、駒澤大学系列の高等学校。2004年に北海道勢初の夏の甲子園優勝を果たし、大きな注目を浴びた。高校野球ファンなら、数々の名実況を行ってきたNHKの小野塚康之アナウンサーによる「深紅の大優勝旗、北の大地へ渡る!」の言葉と共に鮮明に刻まれていることだろう。

快進撃はなおも続き、翌2005年は背番号10ながら主戦投手となった2年生、田中将大投手(現ニューヨーク・ヤンキース)を中心に、2年連続の全国制覇。さらに2006年は斎藤佑樹投手(現北海道日本ハムファイターズ)擁する早稲田実業と決勝で激突し、引き分け再試合を含む大熱戦の末の準優勝と、全国屈指の名門としてその名を轟かせた。現在は北海、北照に押されているものの、2007年以来の夏の甲子園出場を期待したい。

悲願の全国制覇へ!北海高等学校

まだ高等学校が中学校と称されていたころから、全国大会出場を果たしていた名門中の名門である。ヤクルトスワローズで主に3番打者を務め、NPBの日本人における通算打率最高記録保持者になった「小さな大打者」若松勉氏の出身校としても知られている。

2017年夏の南北海道大会優勝及び夏の甲子園の出場で北海道勢ダントツである38回の全国大会出場を果たすなど、現在もその強さは留まることを知らない。今年も連続の道大会優勝、そして駒大苫小牧に先を越されてしまった夏の全国制覇を目指す。

屈指のスポーツ校!北照高等学校

1901年に「私立小樽商業学校」として産声を上げた伝統のある学校。長い歴史を誇る高校だが、野球部は特に近年目覚ましい成長を遂げており、夏の甲子園には1991年、2010年、2013年に出場を果たして今や北海高校の対抗馬となっている。

これまでに数々のプロ野球選手を輩出しており、その育成能力の高さが注目されている高校だが、スキー競技においても多くの著名選手を輩出しており、それは野球だけに留まらないようだ。

奮起が求められる北北海道勢

ここまで紹介してきた3校は、実は全て南北海道地区の高等学校だ。夏の甲子園で光る活躍を見せたり、地方大会で一貫して圧倒的な強さを見せる名門が存在する南北海道勢とは対照的に、北北海道勢は地方大会でも強豪と称するには決め手に欠ける高校が多く、夏の甲子園でもここ10年で8度の初戦敗退と大苦戦している。

さらに2年前には、2007年に北北海道に区分けされて以降2年連続夏の甲子園出場を果たし、2008年には3回戦まで進んだ駒澤大学附属岩見沢高等学校が閉校になってしまった。様々なハードルはあるものの、北北海道勢にはさらなる活躍を期待したい。



冬になると雪が積もり、練習にも苦労することになる北海道の高校球児たち。その苦労を乗り越えた彼らがこの夏に大輪の花を咲かせることを大いに期待したい。