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1994年にミラクル優勝!佐賀商野球部の歴史とは

2017 3/22 18:28Mimu
野球
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出典 mTaira/Shutterstock.com

いまだに佐賀県民の中では語り継がれるのが、1994年の佐賀商業の劇的な優勝だ。 2007年の佐賀北高校の「がばい旋風」よりも10年以上前、奇跡を巻き起こした。 今回は、その佐賀商業野球部の歴史や優勝までの軌跡を紹介していく。

佐賀県勢として初めての甲子園優勝を果たした佐賀商野球部

佐賀商は、1907年に佐賀市立佐賀商業高校として創立された。今のように県立高校になったのは1920年のことだ。大会にはその翌年の1921年、第7回大会から出場している。 そして佐賀商といえば、佐賀県勢として初めての甲子園優勝を果たした高校でもある。近年でいえば2007年の佐賀北高校の「がばい旋風」がおなじみかと思うが、実はそれよりも10年以上前に奇跡を巻き起こした高校でもあるのだ。

【優勝の軌跡その1】総合力の高さで1、2回戦を快勝

佐賀商が奇跡を起こしたのは1994年のことだ。この年は2年生エースの峰謙介選手を中心に、攻守ともにバランスに優れていたチームだった。県予選では6試合で42得点を挙げる一方で、失点は12点にまとめ、非常に高い総合力の高さを誇っていた。また、田中公士監督の選手の調子を見極めた采配も見事だった。
甲子園でも1回戦の浜松工業戦で6-2、2回戦の関西(岡山)戦でも6-1とまったく危なげない試合展開だった。峰選手は2試合連続の完投を記録し、打線も好調。まったくのノーマークの存在だったが、順調な滑り出しを見せる。

【優勝までの軌跡その2】苦しい展開でも土壇場で逆転

しかし、3回戦の那覇商戦では一転して苦しい展開となった。4回の裏に那覇商に先制を許すと、打線も6回まで0点に抑えられてしまう。しかし、7回に代打・諸隈輝行選手のスクイズで同点に追いつくと、8回には田中浩一郎選手がタイムリー!これで2-1と勝ち越しを決めると、この試合も峰選手が最後まで投げ抜き、見事に逆転勝利で準々決勝へと駒を進めるのだ。
そして、次の北海(南北海道)戦では再び打線が好調を見せ、6-3で快勝する。佐賀県勢として準決勝へ進出したのは、1960年の鹿島高校以来34年ぶりのことだった。徐々にエースの峰選手にも疲れが見え始め、6回には集中打を浴びて3失点という場面も見られ、少しずつ不安も出始めてくる。 しかし、佐賀商のドラマはここから始まっていくのだ。

【優勝までの軌跡その3】まだまだ続く土壇場での逆転勝利

準決勝の相手は長野県代表の佐久高校だった。エースの峰選手は2回表に先制されるものの、その後も気迫のピッチングを見せて、なんとか8回まで1失点に抑える。しかし、打線の方が相手投手陣を打ち崩せず、8回まで無得点。さらに9回表には佐久高校に追加点を許してしまい、これで0-2。いよいよ万事休すかと思われた。
ドラマは9回の裏に始まった。キャプテンの西原正勝選手がライト前ヒットを放つと、山口法弘選手、碇良和選手が立て続けに長打を放ち、なんと土壇場で2-2の同点に追いついた。さらに、10回裏には再び山口法弘選手がタイムリーを放ち、サヨナラ勝ち。見事な逆転劇で勝利を収めたのだ。

【優勝までの軌跡その4】決勝戦は苦しい展開も…

そして決勝戦は、同じ九州地区の強豪校である鹿児島県の代表、樟南高校だった。夏の甲子園で九州地区の高校同士が決勝でぶつかるのは史上初ということで、大きな注目を集める。
試合の主導権を握ったのは樟南高校だった。2回裏に連打で3得点。ここまで甲子園5試合をすべて完投してきたエースの峰選手だが、やはり疲れは隠しきれない。それでも気迫でそれ以外のイニングを抑えると、6回の表には味方が3点を取り、同点に追いつく。 その裏にはまた1点を追加され、勝ち越しを許してしまうが、8回表にまたも追いつき、準決勝に続いて土壇場での勝負強さを見せるのだ。 そして4-4の同点のまま、試合はいよいよ9回へ。

【優勝までの軌跡その5】最後はキャプテンの一振り!

9回の表、佐賀商の攻撃だった。この回は6番の峰選手から。8回に同点に追いついた勢いそのままに相手エースの福岡真一郎選手を攻め立て、ライト前→犠打→レフト前→四球で一死満塁の大チャンスをつかみ取る。
そして打席に向かうのは1番の宮原俊次選手。峰選手と同じく、2年生ながらチームを牽引してきた存在で、甲子園に来てからはチームの中で最も調子の良い打者だった。期待されて打席に向かうのだが、ここは福岡選手の気迫が勝り、空振りの三振に打ち取られる。 しかし、まだ2死満塁、続くバッターは2番キャプテンの西原正勝選手。準決勝では同点の口火を切るライト前、そしてこの試合でもタイムリーツーベースを1本放っている。初球だった。真ん中低めのストレートを振り抜くと、打球はレフトスタンドへ。勝ち越しの満塁本塁打が、なんとキャプテンのバットから生まれたのだ。

まとめ

結局そのまま8-4で佐賀商が勝利し、同校初、そして県勢初の優勝を果たした。 佐賀北高校も非常に劇的な展開だったが、やはり佐賀商の優勝もすごく印象的だ。 今後も高校野球界に語り継がれることだろう。

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