140年以上の歴史を誇る名門
1878年創立の静岡高は140年の歴史を紡ぐ名門校で、「静高」(しずこう)の愛称で親しまれている。
長年にわたる歴史の中で、昭和天皇が1930年、1946年と2度の視察に訪れたり、初代国鉄総裁となった下山定則氏をはじめ、多くの著名人を輩出していたりしているところも名門校たる所以といえるだろう。
スポーツに関してはサッカーが強い静岡県の高校の中で、サッカーだけでなく硬式野球部、バスケットボール部に力を入れており、両部ともに全国優勝を果たしたことがある。
また、1930年の昭和天皇視察の際に行われた静岡商業との天覧試合以降、静岡商業との定期戦が開催されており、歴史が感じられる部分の一つだ。
優勝1回、準優勝2回の強豪
静岡高が初めて甲子園に出場したのは、甲子園球場がオープンし、初めて甲子園で選手権大会が行われるようになった1924年夏の選手権大会だ。
初出場の際は初戦敗退となってしまたが、翌年にはベスト8に進出し、2年後の1926年には3度目の出場で初優勝を果たした。以降の優勝経験はないが1960年、1973年と夏の選手権で2度の準優勝経験がある古豪だ。
侍ジャパン選出選手も
静岡高からプロ入りを果たした著名な選手といえば、最優秀中継ぎ投手に輝き、侍ジャパン日本代表に選出された経験をもつ増井浩俊選手(オリックス)だ。ほかにも、現役では2015年ドラフト4位の楽天・堀内謙伍捕手、2016年ドラフト4位の西武・鈴木将平外野手、引退した選手にも近鉄で3年連続を含む5度の最優秀救援投手のタイトルを獲得した赤堀元之選手などがいる。
4年ぶりの夏の甲子園、初戦は津田学園と
天覧試合が行われた歴史をもち伝統のある静岡高校は、近年もプロ野球選手を輩出している静岡県内有数の強豪校だ。
4年ぶり25度目の出場となる今年の夏の甲子園、初戦の相手は2年ぶり2度目の出場となる津田学園(三重)に決まった。1926年(大正15年)以来甲子園制覇からは遠ざかっているが、令和の時代を迎えた伝統校の戦いぶりに注目したい。