32校の精鋭たち。2017年春の選抜を北日本から予想!
第89回春の選抜に出場する、21世紀枠の3校を含めた全32校が決定しました。センバツは、各都道府県から1校(または2校)が出場できる夏の選手権と違い、21世紀枠と明治神宮大会枠を除くと28校しか出場が叶わない狭き門となっています。
大会は3月19日~30日の12日間。組み合わせ抽選会が3月10日にあり、この結果によっては優勝候補が早々に姿を消すという可能性もあります。ここでは抽選結果を考慮に入れず、現段階で、母校へ優勝旗を持ち帰る可能性が高いのはどこか?というテーマで、まずは北日本から見ていきます。
近年、春の選抜では好成績を残している北海道ですが、今大会では宮城県の仙台育英が実力で一歩上のようです。東北大会では甲子園常連の八戸学院光星や聖光学院を下しました。決勝戦は同じく選抜出場校の盛岡大付が相手でしたが、ここも6-2で快勝しています。
関東・東京では噂の2校、東海は優勝候補を撃破した王者に注目
秋の関東大会は作新学院の強さが他を圧倒していました。昨夏の甲子園覇者は今年も素晴らしいチームを作り上げ、夏~春の連覇という難しいミッションを達成しそうなポテンシャルを秘めています。
東京大会を優勝したのは、ご存じ早稲田実業です。1年生の時から怪物と呼ばれた清宮幸太郎選手と、その清宮選手を押さえ4番に鎮座する野村大樹選手のパンチ力は凄まじいの一言。攻撃力なら大会屈指の力があります。
東海大会で圧巻の優勝を飾ったのが静岡です。準々決勝は強豪の海星を相手に8-1の大勝、決勝では中京大中京を破った名門の至学館に5-1と付け入る隙を与えず勝利しており、甲子園でも猛威を振るう可能性は十分です。
北信越大会の優勝校は福井工大福井。こちらも打撃力で日本航空石川や高岡商を下してきました。明治神宮大会では初戦敗退も、優勝した履正社を相手に3-4と接戦を演じています。
今大会の優勝候補筆頭は、昨秋からの実績で他校をリード
大激戦区の近畿大会を制した履正社は、実績ならセンバツの優勝候補筆頭でしょう。智弁学園、報徳学園、大阪桐蔭など甲子園でも主役級の名門が揃う中で優勝した実力は、明治神宮大会の優勝でも実証済みです。
同じ近畿代表で侮れないのが大阪桐蔭です。地区大会では履正社と対戦しておらず、勝負付けは済んでいません。チームの中核を成す1年生メンバーは試合のたびに成長を遂げており、伸びしろは十分。センバツ特有の大躍進があっても不思議ではありません。
中国地方大会の優勝校は宇部鴻城(うべこうじょう)です。準決勝では創志学園に3-2、決勝は市立呉に13-2と、接戦にも打撃戦にも強いところを見せました。ただ、明治神宮大会では初戦の札幌第一戦に5-6と敗れており、センバツではベスト8以上が現実的な目標となりそうです。
監督自ら惚れ込む四国代表、ロースコアの勝負に強い九州王者
四国代表は明徳義塾と帝京大五の2校。地区大会優勝の明徳義塾は、宇和島東や済美といった甲子園優勝校を下しており、馬淵監督もセンバツ優勝に自信を深めているチームです。明治神宮大会では関東代表の作新学院に7-2で勝利しています。
その明徳義塾を明治神宮大会で破ったのが九州代表の福岡大大濠。関東や近畿に劣らず強豪のひしめく九州大会で、鹿児島実や秀岳館には完封勝利、決勝の東海大福岡戦は4-3と勝負強さをアピールしました。ロースコアの勝負に持ち込めば、センバツでも上位に食い込んでくるでしょう。
21世紀枠の3校では2度目の甲子園となる中村に注目です。四国大会では結果が出なかったものの、高知県大会は明徳義塾に勝利して優勝しています。1977年のセンバツで甲子園初出場。部員12名で準優勝に輝き、名小説にちなんで「二十四の瞳」と呼ばれました。
優勝の本命は動かしがたいが、対抗以下も実力は拮抗!
各地区の代表的存在を挙げてきましたが、現時点でセンバツの優勝候補筆頭はやはり履正社と予想します。昨秋の地区大会や明治神宮大会を見る限り、いくつかの学校とは勝負付けが済んだような印象もあります。それから数ヶ月が経過しているとはいえ、形勢が一気に逆転しているとは言い難いところです。
対抗としては福岡大大濠、早稲田実業、静岡を予想します。これら各校は実力が拮抗しており、履正社を含めて混戦模様の雰囲気があります。
ダークホースには監督が自信を持つ明徳義塾と、実は優勝してもおかしくない福井工大福井を推したいと思います。
まとめ
2017年春の選抜も個性ある学校が出揃いました。
昨秋から新チームでの編成となり、個人の能力も組織としての完成度もまだまだ上乗せが可能です。
この記事では優勝候補に挙げなかった学校が、思わぬ大躍進を見せるかもしれません。