そもそも膝ってどんな仕組みになってるの?
まず始めに、おおまかな膝の仕組みについて見ていきましょう。太ももの中にある大腿骨とすねの中にある脛骨を結ぶのが膝の関節です。その大腿骨と脛骨は、4本の靱帯でつながっており、クッションの役割をする半月板や軟骨といった組織、さらに関節包が関節全体を包んでいて、膝関節がスムーズに動く為にそれぞれが重要な働きをしているのです。
日常生活の中で行っている、歩く、走る、あるいは、立つ、座るといった動作すべてにおいて膝を使っている事を考えると、いかに膝関節が休みなく働いているかが改めて分かります。
野球選手が膝を壊してしまう原因とは
では膝は自身の体重を支える場所という点を踏まえて、野球で膝を痛めやすいポジションについて見ていきましょう。腰を沈めて座り、そこから何度も立ち座りを繰り返すキャッチャーは膝に大きな負担がかっています。投手も膝でタメを作って投球し、投げた後は片足で体を支えるという動作を繰り返していますので、軸足の膝には負担がかかります。
また、野手についてもバッティングや走塁、無理な体勢からスローイングなどの守備で膝に負担がかかっており、これらの長年の積み重ねが深刻なダメージとして表れることがあるのです。
プロ野球選手たちも膝を壊しているのです
過去には清原和博選手、松井秀喜選手、中村紀洋選手、松中信彦選手、里崎智也選手、城島健司選手など多くの選手が半月板損傷で手術を受けています。バッターはバットスイングする際に膝の捻じれが起こっており、そのストレスが膝の靱帯や半月板にダメージを与えてしまうのです。そして捻じった上に体重も乗っているので、膝には瞬間的に大きな負担がかかってしまいます。
またキャッチャーには、本塁上のクロスプレーでのランナーとの衝突といった直接的な膝へのダメージがおこる事もあるのです。
野球に置ける膝のケア方法(1) 膝の痛みを防ぐために知っておきたい事
膝への負担を減らすには、膝の曲げ伸ばしする時に重要な役割を果たしている大腿四頭筋、太もも前面の筋肉、ハムストリングス 内転筋といった太ももの筋肉や膝まわりの靭帯を鍛えることが大切です。それにより膝への負荷が減り、痛みも起こりにくくなるといった予防効果があるのです。
またウオームアップをしっかりと行う、硬い地面やアップダウンの多いコースを走りすぎない、クッション性の高い自分にあったシューズを使う、なども膝の痛みを防ぐためには重要なポイントです。
野球に置ける膝のケア方法(2) 痛みを感じたら
野球の後に膝の痛みを感じたらアイシングをする事でその痛みが軽減できます。やり方は氷を氷嚢に入れて5~10分位痛みのある膝に直接あてるのですが、感覚がなくなったら凍傷予防の為すぐに外してください。また膝の動きをよくする為にはゆっくりとした動作で行うストレッチングも効果的です。
特に入浴を利用すれば、十分体を温めてから膝の曲げ伸ばしなどのストレッチングができるので痛みも和らぎます。強い痛みを感じない範囲で、焦らずに毎日少しずつ続けていく事が大切です。
まとめ
いかがでしたか、野球選手にとってはどんなポジションであっても膝は要であり、その分負担も大きいので痛めるリスクも高いのです。だから選手は日々の入念なケアや怪我の予防に余念がありません。膝を大切にして長く野球を続けたいですね。