「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

WBC野球日本代表の歴代メンバー「侍ジャパン」最強は?

2022 11/6 06:00SPAIA編集部
2006年の第1回WBCで優勝した日本代表の王貞治監督とイチロー,Ⓒゲッティイメージズ
このエントリーをはてなブックマークに追加

Ⓒゲッティイメージズ

2023年3月に第5回WBC

第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)は2023年3月8~21日に開催される。大谷翔平(エンゼルス)も出場に意欲を見せており、若き三冠王・村上宗隆(ヤクルト)や日本球界が誇る右腕・山本由伸(オリックス)らとダルビッシュ有(パドレス)ら日本人メジャーリーガーが同じユニフォームでプレーする日が待ち遠しい。

日本代表「侍ジャパン」は過去4大会のうち2回優勝しているが、最強メンバーはどの大会だろうか。改めて振り返ってみよう。

2006年第1回WBCで優勝、松坂大輔がMVP

2006年に開催された第1回大会は王貞治監督が指揮を執った。メジャーからの参加はイチロー(マリナーズ)と大塚晶則(レンジャーズ)のみ。松井秀喜(ヤンキース)、城島健司(マリナーズ)、井口資仁(ホワイトソックス)らは不参加だった。

1次リーグは韓国に敗れて2位通過、2次リーグはアメリカと韓国に敗れて1勝2敗だったが得失点差で通過。準決勝は韓国と3度目の対戦だった。0-0で迎えた7回、代打・福留孝介(中日)の2ランで先制すると、里崎智也(ロッテ)の二塁打や宮本慎也(ヤクルト)、西岡剛(ロッテ)、イチローの3連打などで一挙5点を奪った。

8回にも多村仁志(横浜)がソロ本塁打を放ち、投げては上原浩治(巨人)、薮田安彦(ロッテ)、大塚晶則が完封リレー。6-0で韓国にリベンジを果たした。

決勝の相手はオールアマチュアメンバーで臨んだキューバ。日本は初回に押し出しや今江敏晃(ロッテ)のタイムリーなどでいきなり4点を先制し、5回に2点、9回にはイチローや福留のタイムリーなどで4点を追加し10点を奪った。投手陣も先発の松坂大輔(西武)から渡辺俊介(ロッテ)、藤田宗一(ロッテ)、大塚と継投。キューバ打線に6点を奪われたものの最後までリードを保ち、見事に初代王者となった。

MVPは松坂大輔が受賞。イチローと里崎が優秀選手に輝いた。

2009年第2回WBC、イチロー決勝打で連覇

2009年に行われた第2回WBCは原辰徳監督が指揮。前年の北京五輪で星野仙一監督率いる「星野ジャパン」が4位に終わってメダルを逃し、野球先進国としての威信をかけた戦いだった。「サムライジャパン」の呼称もこの大会から採用された。

メジャーリーグからは松坂大輔(レッドソックス)、城島健司(マリナーズ)、岩村明憲(レイズ)、福留孝介(カブス)、イチロー(マリナーズ)の5選手が参加。松井秀喜(ヤンキース)や黒田博樹(ドジャース)、斎藤隆(レッドソックス)らは辞退し、松井稼頭央(アストロズ)はメンバーから外れた。

1次ラウンドは2勝1敗、2次ラウンドは3勝1敗で突破。準決勝はドジャー・スタジアムでアメリカと対戦した。1-2で迎えた4回に日本は5点を奪って逆転すると、2点差に追い上げられた8回に3点を追加。投げては松坂大輔、杉内俊哉(ソフトバンク)、田中将大(楽天)、馬原孝浩(ソフトバンク)、ダルビッシュ有(日本ハム)のリレーでアメリカ打線を4点に抑え、決勝進出を決めた。

決勝の相手は宿敵・韓国。先発・岩隈久志(楽天)や杉内が力投したものの、3-2で迎えた9回、抑えで起用されていたダルビッシュが1点を失い延長に突入した。10回表2死二、三塁、準決勝まで打率.211と不振だったイチローが粘りに粘った8球目をセンター前へ弾き返し二者生還。その裏をダルビッシュが抑えて日本は連覇を果たした。

MVPは2大会連続で松坂大輔だった。

2013年第3回WBCは準決勝敗退、ドミニカが全勝優勝

2013年に行われた第3回WBCは山本浩二監督が指揮を執った。出場要請していたダルビッシュ有(レンジャーズ )、岩隈久志(マリナーズ)、青木宣親(ブルワーズ )、川﨑宗則(マリナーズ)、イチロー(ヤンキース)、黒田博樹(ヤンキース)の6選手が出場を辞退。オールNPBメンバーで挑むことになった。

1次ラウンドを2勝1敗、2次ラウンドは3連勝で通過。準決勝の相手はプエルトリコだった。先発の前田健太(広島)が初回に1点を失い、2番手の能見篤史(阪神)が7回に2ランを被弾。その後も攝津正(ソフトバンク)、杉内俊哉(巨人)、涌井秀章(西武)、山口鉄也(巨人)と必死の継投を見せたが、打線は8回に1点を奪ったのみに終わり、1-3で敗れた。

決勝ではプエルトリコを破ったドミニカ共和国が史上初の全勝優勝。ロビンソン・カノ(ヤンキース)がMVPに選ばれた。

2017年第4回WBCも準決勝敗退、アメリカ初優勝

2017年の第4回WBCで指揮を執ったのは小久保裕紀監督だった。上原浩治(カブス)、田中将大(ヤンキース )、前田健太(ドジャース)らのメジャーリーガーが出場を辞退。大谷翔平(日本ハム)も辞退し、メジャーリーガーで参加したのは青木宣親(アストロズ)が唯一だった。

1次ラウンド、2次ラウンドともに3連勝で突破した日本は準決勝でアメリカと対戦。菅野智之(巨人)が先発し、4回に1点を失ったが、6回に菊池涼介(広島)のソロ本塁打で追いついた。しかし、8回に千賀滉大(ソフトバンク)が1点を失い、1-2で惜敗。前回に続いて準決勝敗退となった。

決勝はアメリカが8-0でプエルトリコに快勝。4回目にしてようやく初優勝を飾った。マーカス・ストローマン(ブルージェイズ )がMVPに輝いた。

過去4回のWBCでは、優勝という結果も含めて、5人のメジャーリーガーが参加した第2回の日本代表メンバーが「最強」と言っていいのではないだろうか。第5回ではどんなドリームチームが結成されるのか。日本中の期待を背負う侍たちの戦いはもうすぐだ。

【関連記事】
2023ワールドベースボールクラシック日程と開催地、日本は韓国、豪州と同組
歴代ワールドベースボールクラシック日本代表メンバーと試合結果
野球日本代表「侍ジャパン」歴代監督と成績、次回WBCは栗山英樹監督