オリンピックで行われるバドミントン競技について
オリンピックでバドミントン競技として実施されるのは、男子シングルス/ダブルス、女子シングルス/ダブルス、そして混合ダブルスの全5種です。参加できる選手定数はシングルス・ダブルスあわせて男女ともに85~87名。リオデジャネイロオリンピックに向けては、2016年5月までのBWF世界ランキングをベースに選手選考が各国で行われました。
ちなみに、シングルスに出場できるのは38人、ダブルスは16組(32人)。日本からは、男子4名(シングルス1名、ダブルス2名、混合1名)、女子5名(シングルス1名、ダブルス2名、混合1名)が出場します。ただし、各種目で1つの国から出場できるのは最大2組まで。狭き門を突破した選手たちだけが立つことができるまさに「晴れ舞台」です。
バドミントン競技、世界における勢力図
19世紀にインドで生まれたプーナという遊びをもとに、イギリスで制度が整えられ普及が始まったとされるバドミントン。200年近くが経った今、世界をリードしているのは中国です。オリンピックでのメダル獲得数は合計38個で第1位。2位の韓国が18個なので、「最強国」と呼んでも何の違和感もありません。
そのほか3位にインドネシア、5位にマレーシアが位置しており、東南アジア諸国も強豪国の仲間入りを果たしています。現在のヨーロッパ最強国は、メダル獲得数4位のデンマーク。伝統を作ったイギリスよりも上位に立っています。
オリンピック日本代表選手の選考方法(シングルスの場合)
国ごとに選考があるわけではなく、BWF(世界バドミントン連盟)が定める世界ランキングの上位から順に出場枠が埋まっていく形です。この世界ランキングは、4大大会+ワールドツアーの成績で決まるテニスと同じく、各世界大会で獲得したポイントにより決定されています。
上位16人に2名以上が含まれる国には、シングルス出場枠が2つ与えられます。また、開催国ブラジルには1枠が与えられ、シングルス38枠の中には五大陸の選手すべてが含まれることが条件のため、「大陸代表枠」も存在しています。
リオデジャネイロオリンピック・男子シングルスに出場する佐々木翔選手は、日本人最上位となる27位でブラジル行きを決めました。女子シングルスには世界5位の奥原希望選手、同11位の山口茜選手が出場します。
オリンピック日本代表選手の選考方法(ダブルスの場合)
ダブルスの場合も同じく、BWF世界ランキングが基準となります。ただし、「大陸代表枠」はシングルス優先のため、対象となるのはランキング50位までのペアのみという条件がついています。すでに別種目で大陸代表枠が埋まっている場合は、適用されず出場を見送らなければいけないケースも出てきます。
男女とも16組で頂点を競うオリンピック本大会。日本からは男子代表として遠藤大由・早川賢一ペア(世界5位)、女子代表として高橋礼華・松友美佐希ペア(世界1位)が出場します。
リオデジャネイロオリンピックでは史上初の金メダル獲得!
リオデジャネイロオリンピックには、日本から男女合わせて9名の選手が出場しました。特に女子はメダル獲得の期待通り、高橋・松友ペアが日本バドミントン史上初の金メダル獲得しました。また、山口茜選手は最年少となる1996年生まれの19歳。所属する再春館製薬所は熊本地震で甚大な被害を受けた熊本県益城町にあります。復興に向けて頑張る地元にエールを届けられるような戦いを見せてくれました。
まとめ
これまでのオリンピックで日本バドミントン界が獲得したメダルは銀メダル1個のみ。ここ数年で日本の競技レベルは右肩上がりで成長し続け、男女ともに世界でもトップクラスの実力を兼ね備えています。目指すは悲願の金メダルです。