1周500メートル×6周のタイムを競うオートレース
オートレースでは、基本的に8台のオートバイで1周500メートルのコースを6周したタイムを競い合う。
コースは30メートルの幅しかなく、初めて見る人にとっては「狭い」と感じる方もいるだろう。しかしこれは、ファンにとってはうれしいメリットであり、狭いがゆえにコース全体を見渡せるのである。
また、観客が見やすいように1番から8番までの車番がついているとともに、ピンクやブルーなどのカラーリングがされている。
Photo by Natursports/Shutterstock.com
公営ギャンブルとして一般的なオートレースですが、細かいルールをご存知ない方は多いのではないだろうか。 そこでこの記事では、オートレースの基本的なルールや失格となる項目などについて紹介したいと思う。
オートレースでは、基本的に8台のオートバイで1周500メートルのコースを6周したタイムを競い合う。
コースは30メートルの幅しかなく、初めて見る人にとっては「狭い」と感じる方もいるだろう。しかしこれは、ファンにとってはうれしいメリットであり、狭いがゆえにコース全体を見渡せるのである。
また、観客が見やすいように1番から8番までの車番がついているとともに、ピンクやブルーなどのカラーリングがされている。
競争車として使用されるオートバイにブレーキはない。接近戦で行われるバイクレースゆえに、急ブレーキが重大な事故につながるという理由で備え付けられていない。そのかわり、エンジンブレーキが強力に効くように設定されている。
また、オートレース用に開発されたSUZUKI製の600ccのエンジンが搭載されている。これを「セア(Super-Engine of Auto Race)」と呼ぶ。すべてのメンテナンスは選手個人に委ねられるため、調整次第では大きく順位を左右してしまうこともある。
プロスポーツである以上、オートレースにはルールが存在する。
その中でもこの章では、反則について説明する。まずは「かぶせる」という行為について。これは、他の選手の進路に対して外側から急激に入ってくる行為を指す。次に「押圧(おうあつ)」と呼ばれる行為。「圧」という言葉が入っていることからも想像がつく通り、他の選手をコースの内側や外側に追いやる行為である。そして、他の選手のコースに斜めに入る「斜行」も反則行為だ。これらの行為はすべて競走妨害とみなされ失格になる。
オートレースを観戦していると、後ろの選手が前の選手を追い抜くシーンを目にする。これこそがオートレースの醍醐味であり、観戦していてエキサイティングな瞬間だと思う。
実は、これにもルールがあるのをご存知だろうか?
前の選手を追い抜く際は、内側からではなく外側からが基本となる。ただ、内側に十分なスペースがあり、安全面にも配慮された追い抜きであれば内側からの追い抜きもOKとされている。
これは失格とはならないが、原則として外側が基本とされている。
サッカーや野球では、選手と同じグラウンド上に反則行為などをジャッジする審判がいる。
もちろん、オートレースにも選手の反則行為などをジャッジする審判がいて、JKAに登録されている審判団がレースを公平に監視している。肉眼での監視はもちろん、ビデオやカメラや赤外線センサーなどを駆使して際どい判断を下している。
レース終了後にルール違反があった場合は「赤旗」を、なかった場合は「黄旗」を上げるルールになっている。
いかがだろうか? コンマ0秒を争うオートレース。危険な世界だからこそ、細かいルールが存在しているようだ。今後もしオートレース場で観戦する機会があったら、追い抜きや審判にも注目して観戦してみてほしい。