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日本人初の9秒台を達成した桐生10秒01からの4年を振り返る(6)

2017 9/29 10:59きょういち
陸上競技
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足首の硬さが速さの秘密

 「桐生の身体的特長は足首が硬いこと」

 2017年9月9日、桐生が日本選手初の9秒台をマークした時、桐生の速さの秘密を伝える記事ではそう報じられていた。筆者がその事実に気付いたのは、このバーミンガムでのダイヤモンドリーグだった。

 足を前後に開く、いわゆる「アキレス腱を伸ばすストレッチ(一般の人が走る前によくやるストレッチ)」をしながら、桐生は語ってくれた。

 「僕、足首がめっちゃ硬いんです。以前、軟らかくしようとしたら、走りがおかしくなったんです」

 桐生は直立してかかとをそろえた状態から、そのままゆっくりお尻を下ろしていくと、後ろにひっくり返ってしまうほど、足首が硬い。

 なぜ、足首が硬いと足が速くなるのか。

 接地した際、足首のぶれが少なく、より多くの反発力を得られるからだ。

 2013年当時の桐生の足首の硬さを示す数値がある。地面を蹴った後に両足が空中に浮かんでいる「滞空時間」を、足が接地している「支持時間」で割った「滞空比」。得られる反発力が大きいほど、滞空比も大きくなる。

 桐生が10秒01をマークした時、その数値が中盤以降、1.4を超え、31歩では最大の1.5になった。関係者によると、「普通の選手なら1~1.1で、1.2でもすごい」のだという。

 ライバルの山県亮太と比較しても、すべての局面で、桐生の方が数値が大きく、支持時間が短いのが特徴だった。

 長距離に比べて短距離は、持って生まれた身体能力に左右される部分が大きい。もちろん、桐生の努力があってこその9秒台だったが、彼はまさにスプリンターになるための足首を持って生まれてきたのである。

(続く)

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