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オリンピック代表選考の重要な大会「世界陸上」とは

2017 7/10 10:25masumi
世界陸上,ウサイン・ボルト
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Photo by Petr Toman/Shutterstock.com

「世界陸上」は、陸上選手にとってはオリンピックに並ぶほどの大きな大会だ。 また、オリンピックへの出場権を勝ち取るための、重要な代表選考会という役目も担っている。 ここでは「世界陸上」の成り立ちや歴史にも目を向け、印象的だったレースやエピソードなども交えて紹介する。

「世界陸上」の概要

「世界陸上」とは、世界各国からトップクラスの選手が集まって競い合う、世界最高峰の陸上競技大会だ。正式名称は「世界陸上競技選手権大会」で、通称として「世陸」と略されて呼ばれることもある。
開催されるのは2年に1度で、奇数年に行われている。開催時期は8月から9月で、期間は8日間ほどで日程が組まれる。開催地は、2005年のヘルシンキ大会以降はアジアとヨーロッパで交互となり、現時点では2019年まで決定されている。
「世界陸上」への参加国と地域の総数はオリンピックよりも多く、世界記録もより多く生まれている。

「世界陸上」の歴史

東西冷戦が続いていた1980年のモスクワオリンピックは参加国の少ない大会だった。前年に起こったソビエト連邦(現在のロシア)のアフガニスタン侵攻に抗議し、多くの国々が参加をボイコットしたためだ。
「世界陸上」はこの出来事を機に新設され、1983年にフィンランドのヘルシンキで第1回大会が開催された。第2回ローマ大会と第3回東京大会は、オリンピックと同様に4年ごとに行われたが、1991年以降は2年に1度となり、オリンピックイヤーの前後に開催されている。
当初は153だった参加国も、第11回大会からは毎回200を超え、歴史は浅くとも、今や世界最高峰の大会となった。

「世界陸上」への参加資格

「世界陸上」に出場するためには、クリアしなくてはならない厳しい基準が設けられている。
まずは国際陸上競技連盟が設定する「参加標準記録」だ。AとBの二段階があり、開催年ごと、種目ごとに設定されている。前回大会や既定の大会での優勝などによって出場資格を獲得した選手以外は、この「参加標準記録」を突破しなくてはならない。
また、日本では日本陸上競技連盟により、2013年のモスクワ大会から「派遣設定記録」が導入された。これは参加標準記録よりも高い、「世界陸上入賞」を想定した水準だ。好記録を持つ選手が代表落ちしないためとされている。

驚愕の世界新。ウサイン・ボルト選手

2009年、ドイツのベルリンで開催された第12回の世界陸上では、男子100メートルが予選レースから注目を集めていた。前年の北京オリンピックで「9秒69」という世界記録を出した、ジャマイカのウサイン・ボルト選手が出場していたからだ。
ウサイン・ボルト選手は、予選レースを着実に勝ち上がって行った。
強豪ひしめく決勝レース、ウサイン・ボルト選手は序盤から抜け出し、そのままどんどんと差を広げてゴールに飛び込んだ。
タイムは自身が持つ世界記録を大幅に更新する「9秒58」を叩き出し、超満員の会場は驚愕と歓喜の声で騒然となったのだ。

驚異の16歳。サニブラウン・アブデル・ハキーム選手

2015年、北京で開催された第15回大会には、日本から当時16歳のサニブラウン・アブデル・ハキーム選手が出場した。同年の世界ユース陸上選手権でウサイン・ボルト選手の大会記録を更新し、出場権を獲得したのだ。
サニブラウン選手は、父親がガーナ人のハーフで、日本で生まれ育っている。16歳という出場年齢は日本最年少であり、男子200メートルでは世界最年少だった。
準々決勝で9レーンからスタートしたサニブラウン選手は、直線に入って大きく伸び、終盤で2位に上がってゴールした。準決勝へと勝ち上がったこのレースは広く報道され、16歳での世陸デビューは大きな注目を集めた。

まとめ

オリンピックの代表選考も行われる「世界陸上」では、世界のトップ選手が競い合い、数々の記録が生まれている。 素晴らしいパフォーマンスは感動を呼び、多くの人々に勇気や元気を与えてくれる。 世界陸上やオリンピックを目指し、選手たちは厳しいトレーニングの日々を重ねているのだ。 次の大会にはどんなドラマが待っているのか楽しみだ。

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