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インターハイの陸上競技で活躍した歴代選手たち・男子円盤投編

2017 6/13 12:41茶色野うさぎ
陸上
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出典 Aleksandar Kamasi/shutterstock.com

高校生のスポーツの祭典として毎年開催されるのがインターハイだ。 いろいろな種目が行われているインターハイだが、今回は円盤投という競技に注目して、これまでに活躍した歴代選手たちを紹介する。

円盤投という競技について

円盤投は規定の重さの円盤を投げて距離を競う投擲競技の一種だ。重さは一般男子で2kg、高校男子で1.5kgとなっている。起源は古く、2世紀頃に作られたとされる古代ギリシャの彫刻として円盤投の彫像が残っていたり、紀元前500年頃の陶器に円盤投をする男性がデザインされていたりと、古代オリンピックから続く競技の1つとして知られている。
世界記録は1986年に当時の東ドイツのユルゲン・シュルトさんが残した74m08で、投擲技術が進歩してもなかなか破られない記録として残っている。

1997年のインターハイを制した、村上幸史選手(今治明徳高)

1997年の京都インターハイを制したのは、のちにやり投げで有名になる村上幸史選手だ。中学時代に軟式野球部で投手をやっていた彼はノーヒットノーランを3回達成するほどの好投手として知られていたが、個人種目に魅力を感じて投擲種目に転向する。
高校ではすぐに頭角を現し、高2の時にやり投で優勝、高3でやり投と円盤投の2冠に輝く。日本大学進学後はやり投のスペシャリストとして活躍し、世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得するなどの活躍を見せる。卒業後はスズキに入社して競技を続け、2009年にはベルリン世界選手権で銅メダルを獲得するという快挙を成し遂げた。

2000年のインターハイで優勝・小林志郎選手(東京学館新潟高)

2000年の岐阜インターハイで優勝したのが小林志郎選手だ。高3でインターハイに優勝して実力を示すと、進学した国士舘大学でも活躍し、2004年には日本選手権、日本インカレともに準優勝、2005年には日本選手権優勝という輝かしい実績を残した。
大学卒業後は新潟日報社に入社して競技を続け、新潟県を代表する投擲選手として成長、円盤投、砲丸投の新潟県記録保持者となっている。2009年には57m18という日本歴代8位に位置する好記録を残している。

2007年インターハイ優勝を果たした堤雄司選手(北海道札幌拓北高)

2007年の佐賀インターハイで優勝を果たしているのが堤雄司選手だ。父親が円盤投の指導を行う高校教師だったこともあり、中学生の頃にはすでに円盤投の有力選手として名前を知られる存在になっていた。高校3年の時にはインターハイで優勝、61m53という高校新記録の樹立など大活躍をしている。
国士舘大学に進学してからも円盤投のスペシャリストとして活動し、大学院も含めて日本インカレ6連覇という偉業を成し遂げた。大学卒業後は群馬綜合ガードシステムに入社、2013年に59m21という日本歴代3位の記録をたたき出し、日本の円盤投を引っ張る存在となっている。

2009年のインターハイで大活躍・ディーン元気選手(尼崎高)

2009年の近畿インターハイでやり投げ、円盤投の2冠に輝く活躍をしたのがディーン元気選手だ。イギリス人と日本人のハーフの彼は身体能力が高く、投擲種目だけでなく中学時代には四種競技、高校では八種競技も経験している。
早稲田大学に進学後はやり投げを中心に活動し、世界ジュニア選手権、日本選手権で上位進出する活躍を見せる。そして迎えた2012年には日本歴代2位となる84m28というすばらしい記録をたたき出し、ロンドンオリンピック代表に選ばれている。その年には日本選手権でも初優勝を果たし、日本を代表する投擲選手に成長を続けている。

まとめ

インターハイで実施されている陸上競技の円盤投。今回はその歴代選手たちの活躍についてまとめてみたが、いかがだっただろうか? 1986年に樹立された世界記録がいまだに破られない難しい競技だが、これからの若い世代の活躍に期待してインターハイも応援していこう!