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2017別府大分毎日マラソン大会を、大会概要や注目選手と共に紹介

2017 6/13 12:41masumi
マラソン
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Photo by lzf/Shutterstock.com

2017別府大分毎日マラソン大会は、小雨の中、熱い戦いが繰り広げられた。大会は同年8月に開催される世界陸上の選考会も兼ねていたため、代表権争いも熾烈だった。ここでは2017年第66回大会のまとめと、概要や注目選手などを紹介しよう。

別府大分毎日マラソンとは

別府大分毎日マラソンは、大分県大分市で毎年2月の第1日曜日に開催されるフルマラソン大会だ。通称で「別大(べつだい)マラソン」とも呼ばれている。
第1回大会が開催された1952年当時は、全長35キロコースで行われた。現在は、大分マリーンパレス水族館「うみたまご」をスタートし、2つの折り返し地点を経由、大分市営陸上競技場をゴールとしたコース内容で行われている。
このコースは、別府湾沿いで海風の影響を受けやすく、好記録を出すのは容易ではないとも言われているが、2011年からは女子選手のエントリーも開始された。なお、表彰は男女別に行われている。

2017年第66回大会について

別府大分毎日マラソンは、オリンピックや世界陸上などの選考会を兼ねることもある重要な大会だ。2017年第66回大会は世界陸上ロンドン大会の代表選考レースとなることでも話題となっていた。
事前予想で注目されていたのは、中本健太郎選手、丸山文裕選手、足立知弥選手など、2時間10分を切るタイムを持つ選手と、エチオピアのデレジェ・デベレ選手、ケニアのフェリックス・ケニー選手などの海外招待選手だった。
トップ選手による代表権争いも絡むため、熱い戦いになることは間違いないだろうと、周囲からは、開催前から大きな期待が寄せられていた。

スタートから30キロ付近まで

大会当日は気温12度で、午前中に降っていた雨もスタート前には止んでいた。
レース序盤、先頭集団は30人ほどの中で、中本選手はやや後方につけており、次第に小雨が降り始めた15キロ地点の集団は、20人ほどになっていた。
26キロ付近では先頭集団のペースも上がり、少し列が縦長になって行き、遅れる選手が出始めた。
30キロ地点でトップを走るのは、デベレ選手と2位の中本選手で、ケニー選手、大石港与(おおいしみなと)選手、伊藤太賀選手もしっかり後にとついており、丸山選手は8番手を走っていた。

30キロ過ぎからゴールまで

33キロ地点で先頭を走っていたのは、デベレ選手、中本選手、伊藤選手の3人だった。ここでスパートをかけた中本選手だったがデベレ選手も離れず、ここから2選手による激しいデットヒートが続いた。
3番手には大石選手が上がって来ており、39キロ地点で中本選手が再度スパートをかけると、デベレ選手との差はここで一気に広がった。
雨で濡れたコースを快調に独走する中本選手。ゴール前で拳をぎゅっと握ってガッツポーズを見せ、2時間9分32秒でフィニッシュしたのだ。

2017年第66回大会の結果

中本選手はマラソン14回目の挑戦で、念願の初優勝を成し遂げた。2位にはデベレ選手、3位には終盤追い上げを見せた木滑(きなめ)良選手が入った。
中本選手は、ロンドンオリンピックで6位、世界陸上モスクワ大会では5位という実績もある。今大会ではデベレ選手と熱い戦いを繰り広げ、果敢な走りで沿道を沸かせていた。
一般参加の大石選手は、終盤で先頭集団から5秒差に迫る追い上げが注目を集めた。初マラソンで4位と大健闘し、新人賞を受賞した。大石選手は世界ハーフマラソン日本代表、ニューイヤー駅伝区間賞5回獲得などの実績もあり、マラソンでの活躍も期待されている。

まとめ

2017別府大分毎日マラソン大会は、中本選手の初タイトル獲得で幕を閉じた。後半に中本選手と共に先頭を走っていた伊藤選手も5位と健闘している。 今大会には他にも実力選手が出場し、上位入賞も果たしているので、興味を持ったらぜひ調べてみてほしい。 別府大分毎日マラソン大会は、海沿いを走る景観の良さも見どころだ。次回大会の開催も楽しみだ。