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陸上オリンピック代表選考が行われる日本グランプリシリーズとは?

2017 3/3 09:51おおたき
陸上 オリンピック
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Photo by Take Photo/Shutterstock.com

陸上のオリンピック代表選考が行われる大会には、日本選手権のほかに日本グランプリシリーズがあります。 日本各地で行われる主要な大会が日本グランプリシリーズとなり、世界選手権やオリンピックが開催される年には代表選考を兼ねているため、とても重要なレースとなります。

日本グランプリシリーズとは?

日本グランプリシリーズは、1つの大会ではなく4月から10月にかけて行われる大会の総称です。兵庫から始まり、広島、和歌山、東京、茨城、静岡、北海道、群馬で行われています。 有力選手が出場するのはもちろん、各地の地元の選手や中高生も参加できます。中には小学生の部があるところもあり、オリンピックの代表に選ばれる選手とともに走ることができる可能性もあります。
毎年行われている大会で、世界選手権やオリンピックが開催される年には代表選考会になります。出場するには有効期限内に参加標準記録を満たしていることといった一定の参加基準があります。招待選手枠もあり、オリンピックの有力候補になっている選手は招待選手として出場します。

織田幹雄選手の功績を称えた織田幹雄記念国際陸上競技大会

織田幹雄記念国際陸上競技大会は、1928年のアムステルダムオリンピック三段跳びで金メダルを獲得した織田幹雄選手が広島県安芸郡海田市町出身であるため、彼の功績を称えて毎年広島で開催されています。織田幹雄選手は、アジア人として初めてオリンピックで金メダルを獲得した人物で、陸上の神様、日本陸上の父とも呼ばれています。
大会は毎年4月下旬に広島広域公園陸上競技会で行われ、成人のほかに小、中、高の部もあり、幅広い年齢層が参加できる大会です。陸上競技のシーズン開幕時期に開催される大会であるため、有力選手が多く出場します。第1回大会は1967年に開催され、当初は毎年秋に行われていました。第3回からは国際大会となり、外国人も多く参加しています。

南部忠平を記念した南部忠平記念陸上大会

南部忠平記念陸上競技大会は、走り幅跳びの元世界記録保持者でロサンゼルスオリンピック陸上男子三段跳びで金メダルを獲得した南部忠平選手を記念して、地元北海道が開催地となった大会です。毎年7月、北海道札幌市にある円山陸上競技場で開催されます。
南部忠平選手は、1931年に明治神宮外苑競技場で行われた大会で当時の世界記録を樹立した人物です。金メダルを獲得したときの記録である15m72は、円山陸上競技場にあるセンターボールの高さになっており、南部ポールとも呼ばれています。
1988年に第1回大会が開催され、2008年には円山陸上競技場のほかに函館千代田台公園陸上競技場でも開催されています。この大会まででオリンピック代表の内定を逃した選手にとっては、最後のチャンスとなる大会でもあります。

まとめ

グランプリシリーズは、日本選手権と同様にオリンピック代表選考では重要な大会です。 全国各地で開催されるので、オリンピック代表有力候補の選手を間近に見ることができます。 あなたの地元で開催されているものがあれば、健康や思い出作りのために参加してみるのもよいでしょう。 また、白熱する選手同士の戦いを見て楽しむこともできます。