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クイーンズ駅伝2016~栄冠を手に入れたのは創部3年目のチーム~

2016 12/6 16:07きょういち
クイーンズ駅伝2016
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順風すぎる優勝なのに、潤んだ監督の目

 11月27日に行われた女子駅伝日本一を決める「全日本実業団女子駅伝」。通称は「クイーンズ駅伝」。2016年の6区間42・195キロの争いを制したのは、創部3年目、出場2回目の日本郵政グループだった。

 アンカーの寺内希がフィニッシュテープを切る前から高橋昌彦監督の目が潤んでいた。創部3年目だから順調すぎる結果だと思われるかもしれないが、高橋監督の人生に重ね合わせると、この涙の意味も分かる。それは後ほど触れることにする。

メンバーもびっくりした日本一

 「予想もしなかった展開」。優勝を決めた後、高橋監督が言った言葉だ。そして、こう続けた。「こんなに力あるんだとびっくりした」。

 選手たちも口をそろえて言った。「びっくりした」。なぜか。

エースは故障中

 日本郵政グループは約1カ月前に行われた予選会の「プリンセス駅伝」で8位。全日本の「クイーンズ駅伝」にシードされた8チームは出場していないから、優勝なんて目指そうと思う状況ではなかった。そもそも、目標は8位というのがチームのコンセンサスだった。

 予選会の「プリンセス駅伝」には今年のリオデジャネイロ五輪5000メートルに出場(1万メートルは欠場)したエースの鈴木亜由子が出ていなかった。鈴木の欠場理由はけがのため。クイーンズ駅伝では起用したものの、2番目に短い2区(3・9キロ)での器用だった。本来なら、エースが集まる最長の3区(10・9キロ)か勝負どころの5区(10キロ)で使うのが常套だが、それができなかったということだ。だから、なおさらチームは優勝を狙える状況ではなかった。

苦しい展開だった序盤

 1区(7キロ)で飛び出したのはワコールの一山麻諸だった。日本郵政グループの中川京香は11秒差の4位。悪くないスタートだった。

 ただ、2区の鈴木はやはり本調子ではなかった。チームの順位を一つあげたものの、区間5位の走り。鈴木の力からしてトップで3区につなぎたかったことだろう。この時点で日本郵政グループの優勝を予想することはかなり厳しかった。

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