歴代最速記録更新!2015年青山学院大学
2016年まで92回開催されている箱根駅伝の歴代最速記録は、2015年に青山学院大学が記録した10時間49分27秒だ。これは2015年の第91回大会より一部のコースが通行禁止になったため、コースが変更になったことにより距離が変わったことで生まれた記録となっている。従来のコースよりも0.8キロ短縮されたために約2分記録が短くなったのだ。現在の距離になってから歴史が浅いので、今後すぐに更新される可能性が高いと言われている。
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正月の風物詩である箱根駅伝を楽しみにしている方も多いのではないだろうか。2016年を終えて92回の歴史がある箱根駅伝には、様々な最速記録がある。今回はそんな箱根駅伝の各種最速記録を紹介する。
2016年まで92回開催されている箱根駅伝の歴代最速記録は、2015年に青山学院大学が記録した10時間49分27秒だ。これは2015年の第91回大会より一部のコースが通行禁止になったため、コースが変更になったことにより距離が変わったことで生まれた記録となっている。従来のコースよりも0.8キロ短縮されたために約2分記録が短くなったのだ。現在の距離になってから歴史が浅いので、今後すぐに更新される可能性が高いと言われている。
2015年の91回大会以前の最速記録は、2012年88回大会の東洋大学が樹立している。この年は山の神こと柏原竜二選手が4年生で、5区の山登り区間を歴代最速となる1時間16分39秒で走り抜いた。この柏原竜二選手の驚異的な走りで、復路スタートで2位の早稲田大学に5分7秒という大差をつけている。復路スタートが5分以上の差となったのは24年ぶりのことだった。また、繰り上げスタートが10校あり、こちらも18年ぶりのことだった。
この年の東洋大学は、往路成績、復路成績、総合成績とすべてのタイムを更新し、歴史的強さを発揮したのだ。
箱根駅伝最大の難関である5区の山登りを4年連続で走り“山の神”の称号を手にした柏原竜二選手が、4年連続で区間賞を獲得している。
1年生のときに歴代で初めて1時間18分を切る1時間17分18秒の最速記録をマークすると、翌年は更に記録を伸ばし、1時間17分8秒のタイムを叩き出す。3年生時は自己ベスト更新はならなかったものの区間賞を獲得。集大成となった4年生時は、1時間17分の壁も破り1時間16分39秒という最速記録をマークした。現在は5区のコースが変更になっており比較はできないが、旧コースの区間記録上位4つはすべて柏原竜二選手の物となっている。
今でこそ箱根駅伝にケニア人留学生が走ることは珍しくないが、その先駆けとなったのが1989年のジョセフ・オツオリ選手(山梨学院大学)だ。
各チームのエースが走ると言われている花の2区に起用されたジョセフ・オツオリ選手は、1年生ながら1時間8分23秒で区間賞を獲得し、7人抜きの快走を見せた。以降も毎年2区を走り、3年連続で区間賞を獲得。4年時にも区間2位の走りを見せてくれた。ジョセフ・オツオリ選手が4年のときに山梨学院大学は初の総合優勝を飾っており、その歴史に名前を刻んだ。
全10区間ある箱根駅伝は、コースの変遷こそあるが、区間最速タイムは数年で更新されることがほとんどだ。しかし、唯一1990年台から破られていない記録がある。それは8区の古田哲弘選手が1997年の73回大会で記録した1時間4分5秒という記録だ。8区は1972年の第48回大会から距離の変更がなく同一コースで行われている。その中で約20年間も記録が破られていないのだ。
進歩がめざましい陸上競技の中で20年間記録が破られていないこの8区で、区間新記録が誕生するのはいつになるのだろうか。今から楽しみだ。
チーム記録、個人記録と毎年のように更新されていくが、第8区という、中には20年近く破られていない記録もあった。記録を見つめてみると箱根駅伝の違った楽しみ方ができるかもしれない。