神奈川大学の過去の成績
神奈川大学のこれまでの成績を簡単に紹介すると、これまで男子大学3大駅伝と呼ばれる、全日本大学駅伝対校選手権大会(全日本大学駅伝)、出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)、東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の3つの大会それぞれに出場したことがあります。
箱根駅伝ではこれまで往路優勝3回(1997年、1998年、2002年)、復路優勝1回(1998年)、総合優勝2回(1997年、1998年)という成績を残しているほか、全日本駅伝でも
1996年、1997年に連覇を果たすなどしています。出雲駅伝に関しては、優勝こそしていないものの、2位に2回入っています。輝かしい実績を持つ神奈川大学駅伝部ですが、近年は出場しても上位に入れないなど苦しい時期が続いています。
箱根駅伝の前哨戦
ここでは、3大駅伝のうち神奈川大学が2016年の出場を逃した全日本大学駅伝、出雲駅伝について紹介します。この2つの大会は関東の大学だけが出場する箱根駅伝とは異なり、全国の大学が出場する大会なので、当然、神奈川大学の所属する関東地区の出場枠は箱根駅伝に比べて少なくなります。
関東地区の場合、全日本大学駅伝は選考会でのタイム上位9校が出場できます。また、出雲駅伝の場合は関東地区の出場枠は10。出場できるのは同年の箱根駅伝10位以内のチームと決まっています。
これらの2つの大会に出場しているチームのなかから毎年の箱根駅伝の優勝チームが出る傾向があるため、出場を逃したことは神奈川大学チームにとって痛手です。
2017箱根駅伝への道
ここでは今年度3大駅伝の中で唯一出場する箱根駅伝について紹介します。
神奈川大学は2016年の第92回大会の本選には出場したものの、総合順位は13位だっため、10位以内のチームに与えられるシード権を得ることができず、今大会は予選会からの参加となりました。予選会は、関東各地の大学が箱根駅伝本選出場を目指して戦うレースで、チーム内のレース成績上位10名の合計タイムが少ない方から10チームが本選へ出場することができます。
2017年の第93回大会の予選には50校が参加しました。神奈川大学は、全体の5位に入り48回目の出場を決めました。本選出場は決めたものの、シード権獲得、上位進出のためにはここからがスタートとなります。
神奈川大学の注目選手は?
神奈川大学がシード権獲得、上位進出を目指す上でのキーマンとなる選手といえば、チームの主将を務める鈴木健吾選手(3年)です。鈴木選手は1年生の頃から箱根駅伝のメンバーに選ばれ、1年生では6区、2年生では2区を走っていて、箱根の経験は十分です。経験以外にも鈴木選手が注目される理由があります。それは、予選会での走りです。
正月の本選の中継で見たことがある人もいるかもしれませんが、大学駅伝では留学生が走ることがよくあります。留学生選手の存在は、チームの成績に大きく影響するといっても過言ではないほど重要で、50チームが参加した予選会においても留学生選手は力を発揮しており、上位5位のうち4人は留学生選手という結果でした。そんな中で日本人最高位として3位に食い込んだのが鈴木選手です。
上位5人が1分以内の差でゴールしていることからもわかるように予選会は接戦で、しかも上位を争うのは留学生選手です。主将という重責を担う中で結果を残した鈴木選手は、本選でも期待できる選手の1人です。
ベテラン監督が作り上げるチーム力
神奈川大学を率いるのは、1989年に神奈川大学で指導を始めて25年以上になる大後栄治監督です。就任時に、箱根駅伝から15年間遠ざかっていたチームを、わずか3年で箱根の舞台に舞い戻らせただけでなく、その後、総合優勝、連覇を成し遂げた手腕は本物です。
そんな大後監督はチーム力を重要な要素としてチーム作りを行っています。選手1人1人の自主性を重視し、駅伝メンバーに選ばれていない選手やマネージャーも含めた全員で戦うんだ、という姿勢でチームを作り上げていきます。チーム力の高さを箱根駅伝の本選でも発揮してくれることを期待しましょう。
まとめ
過去に何度も優勝経験がある神奈川大学駅伝チームの近況をお伝えしてきました。先の第93回箱根駅伝出場のシード権は逃しましたが、予選会において総合5位となり本選出場権を獲得しています。予選会で日本人トップでゴールした鈴木健吾選手を含め、2017年新春の神奈川大学の駅伝チームはどんな活躍を見せてくれるでしょうか。