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留学生ランナーが強力!日本大学の2017年箱根駅伝を考察してみた

2016 10/3 15:52
駅伝
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Photo by lzf / Shutterstock.com

箱根駅伝ファンの方へ。
日本大学駅伝といえば、留学生ランナーを起用することでも有名ですが、2017年の箱根駅伝に向けての戦力状況はどうなっているのでしょうか。
本記事では日本大学駅伝の注目選手やレース展開を考察していきます。

通算出場86回、総合優勝12回の箱根駅伝の伝統校

まず、日本大学が箱根駅伝においてどのようなポジションをたどってきたのかについて紹介します。
日大は第3回大会から出場し通算出場回数86回、総合優勝は計12回にも上る伝統校です。2016年現在、過去10年間の成績をみると第83回(2006年)の総合2位が最高でしたが、その後は凋落。
第87回(2010年)は総合20位に沈み、翌11年は予選会で敗退。屈辱にまみれた年となりましたが、第89回(2012年)は箱根の舞台に戻ると15位でフィニッシュ。翌年の第90回大会では7位まで押し上げました。

2016年の箱根駅伝は5区で躍進も復路後半で大失速

2016年における日大の箱根駅伝の闘いぶりに移ります。出だしの1区は9位とまずまずの成績で、スター選手が集まる2区も区間9位(総合11位)と中位をキープしますが、均衡が崩れたのが3区。区間17位と精彩を欠いて13位に下がると、4区はさらに順位を落として14位。
沈みかけたチームを救ったのは、頼みの綱であるD.M.キトニー選手(4年)でした。山登りの5区で区間1位と大活躍し、一気に順位を6位まで上昇します。復路は6区こそ総合5位で順風満帆に見えましたが、後続は軒並み崩れて順位を下げ、ゴールの大手町では11位とシード権の確保には至りませんでした。

日本大学最大の弱点は「留学生頼み」のレース

2016年の箱根駅伝は総合11位と惜しくもシード権に届かなかった日大ですが、敗因は「留学生頼み」のレースです。今回は5区で山登りが得意なキトニー選手が奮闘したこともあって往路では順位を大きく押し上げましたが、日本人選手の中で健闘が光ったのは6区の町井宏行選手(2年)の区間5位だけでした。
キトニー選手が卒業した今、留学生ランナーをどの区間に配置するかといった戦略面も重視されますが、日本人選手の底上げがされない限りはシード権争いに届かなかった16年の二の舞となる可能性もあります。

日本大学期待の留学生ランナー、パトリック選手

2016年8月現在における日大の戦力について分析してみましょう。注目はやはり期待の留学生ランナー、パトリック・マテンゲ・ワンブィ選手(2年)でしょう。パトリック選手は、関東インカレ1万メートルにおいて28分21秒69の好タイムで1位となりました。
2位が16年の箱根駅伝で2区を2位で走り抜いたニャイロ選手(28分22秒50)で、1秒差と実力はほぼ拮抗(きっこう)していますが箱根駅伝の全ランナーの中でもトップの速さに期待が集まります。

日本人選手も含めた成績上位者平均は箱根駅伝下位シード校より上

パトリック選手にばかり注目が集まりがちですが、日本人選手の成績も紹介します。チームでパトリック選手に次ぐ速さを誇るのは石川颯真選手(4年)の28分43秒66(自己ベスト)です。30分を切る選手は上位16人中11人。
16年の箱根で10位となった帝京大は28分台が誰もいませんが、29分台が16人中10人。単純にトラックでの自己ベストをみると戦力的には全体の9位程度になりますから、シード権に入れる可能性は十分にあります。

まとめ

日大は戦力として際立っているのがパトリック選手以外にはいないのですが、日本人選手の伸びしろによってはシード権争い以上の成績を残すことも可能です。いかに留学生ランナーの勢いを持続させてタスキをつなぐか、チームの戦略にも注目しましょう。

以上「留学生ランナーが強力!日本大学の2017年箱根駅伝を考察してみた」でした。