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ゲーゲンプレスとは?サッカー用語の意味と覚え方を解説~戦術編

2021 4/25 11:00梶井誠
イメージ画像ⒸRootsShoots/Shutterstock.com
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専門用語を覚えて戦術を語ろう

覚え方は、「ドイツ語でゲーゲンプレス、英語ならカウンタープレス」──。

Jリーグの試合を見たサポーターのSNSなどでも最近よく見かけるようになった戦術用語がゲーゲンプレス。ゲーゲン(Gegen)はドイツ語で、前線でボールを失った直後に、チーム全体が守備のスイッチを入れてプレス(ハイプレス)をかけ、奪い返したボールでカウンター攻撃を仕掛ける戦術。

前線で攻守が展開されるので、サポーターとしては見ていて面白いが、“カウンターのカウンター”を受けやすく、FC東京の11番のようなFWがいるチームとは相性が悪い戦術かも!?

「ポジトラ」「ネガトラ」

ポジトラは、ポジティブトランジションの略で、守備から攻撃への切り替えのこと。逆にネガトラ(ネガティブトランジション)は、攻撃から守備への切り替えを意味する言葉。トランジションは、遷移・移行・変化を意味する。

使い方=「横浜Fマリノスのポジトラはとてつもない破壊力だね」

覚え方=「攻めるときはポジ虎、守るときはネガ虎。虎の子の1点」

「4局面」

サッカーの試合は、「攻撃、守備、ネガトラ、ポジトラ」の4つの局面がシームレスで繋がるのが醍醐味。攻めて、守備へ切り替え、守って、攻撃へ切り替えるを繰り返しながらポゼッションを上げていくと、やがてゴールへ繋がる。

使い方=「うちのチームのサッカーは4局面がはっきりしているなぁ」

覚え方=「奪った瞬間、取られた瞬間、4局面」

「ゾーン」

サッカーのフィールド(ピッチ)を俯瞰で見て、自軍のゴールキーパー(GK)がいる方から、敵軍のGKがいる、つまり攻める方に向かって、ピッチを3分割する。自軍の守備ゾーンを「ゾーン1」、中盤ゾーンを「ゾーン2」、攻撃ゾーンを「ゾーン3」と呼んで、攻撃戦術を考えるのが、サッカーにおける3ゾーンだ。

よく、陣形を表すのに、4-4-2などと言うが、これはゾーン1=4人、ゾーン2=4人、ゾーン3=2人という意味。4-2-3-1などの変形もある。

使い方=「ゾーン2を制するチームが試合を制す」

覚え方=「ゾーンの動きは、DAZNで確認しよう」

「オーバーロード」「アイソレーション」

ゴール裏でピッチを見ているとよく分かるが、オーバーロードとは、特定のエリアに意図的に選手を集めることで、選手が集中すると相手チームも集まるので、逆サイドにスペースが生まれる。その空いたスペースを攻撃に使うのがアイソレーションで、ドリブルで持ち上がるのが上手い選手を活用する戦術。オーバーロード➝アイソレーションでゴールを狙う。

使い方=「おっ、選手が右側にオーバーロードしたぞ。左側にいる選手に注目!」

覚え方=「オーバーロードで道を作って、愛想の良いドリブラーとコラボレーション!」

「ストーミング」

ストーミングとは、前線(FW)の選手から素早くプレスをかけて、ボールを奪い返し、瞬間的に攻守を切り替えて、攻めに転じるカウンターアタックのことで、相手ゴールに近い位置で攻め返す、いわゆるショートカウンターの形のこと。相手サポーターから見ると、圧倒的にプレッシングをかけられ、チャンスを作られてハラハラする。

使い方=「今年のジュビロは、相変わらずストーミングに弱いなぁ」

覚え方=「対戦チームのストーミングはストーカーみたいに隙がない!」

「ケチャドバ」

日本代表のレジェンド本田圭佑がW杯最終予選の試合後に放ったコメント、「ゴールはケチャップみたいなもの。出ないときは出ないけど、出るときはドバドバ出る」に由来する、大量得点を示す言葉。「うちのエースFWはまだゼロ点だけど、明日の試合はケチャドバだね」と願う言葉でもある。

使い方=「今日のホームでの試合は、ケチャドバで勝ちたい!」

覚え方=「ケチャドバで、サポーターはウハウハ」

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