日本陸上競技選手権大会とは?
日本陸上競技選手権大会は、一般的には「日本選手権」という呼び方をされる陸上競技の大会で、日本の陸上競技の中では最高峰の大会だ。毎年6月にメインの大会が開催され、トラック競技とフィールド競技が3日間にわたって実施される。
マラソンや競歩、クロスカントリーといったロードレースや混成種目(十種、七種)は違う大会として実施されているので注意が必要だ。陸上選手にとっては夢の舞台であるとともに、世界選手権やオリンピックの選考も兼ねる大会なので、熱い戦いが繰り広げられる。
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日本陸上競技選手権大会は、日本の陸上競技界の中では最高峰の大会だ。その分、誰でも出られるわけではなく、出場するための出場資格というものが定められている。今回はその出場資格について詳しく解説していく。陸上競技で上を目指す方にとっては、知っておいて損はない。
日本陸上競技選手権大会は、一般的には「日本選手権」という呼び方をされる陸上競技の大会で、日本の陸上競技の中では最高峰の大会だ。毎年6月にメインの大会が開催され、トラック競技とフィールド競技が3日間にわたって実施される。
マラソンや競歩、クロスカントリーといったロードレースや混成種目(十種、七種)は違う大会として実施されているので注意が必要だ。陸上選手にとっては夢の舞台であるとともに、世界選手権やオリンピックの選考も兼ねる大会なので、熱い戦いが繰り広げられる。
出場資格も細かくいろいろ決められている。その中でまず第一として挙げられるのは「前年の優勝者」だ。
前年の大会で優勝した選手はその当該種目において、無条件で出場資格が与えられる。また出場するための出場料もその種目に限っては免除されるなどの優遇もある。ハンマー投げで連覇をつづけた室伏広治さんなどはこれに当てはまるため、毎年無条件で出場資格を得ていたことになる。
ここで注意したいのは「当該種目に限る」という点で、仮に100mで優勝した選手がいたとしても、200mで出場したければ、200mの出場資格を満たさなければいけない。
日本陸上競技選手権大会という舞台で競技をするためには、やはり、いい記録を持っていることが大事になってくる。前年の優勝者以外の選手が参加するためには「参加標準記録」を突破する必要がある。
「参加標準記録」にはAとBがあって、それぞれに条件が付けられている。参加標準記録Aは大会の前年1月はじめからエントリー受付終了(5月末)までの期間に突破すれば出場資格が与えられるもので、少し厳しめの記録だ。参加標準記録Bは少しゆるめの記録だが、各地方大会で3位以内に入るという条件が付く。各競技の標準記録は、日本陸連の公式サイトにある日本選手権特設サイトで確認できる。
出場資格として少し特殊なのが「推薦枠」だ。これは日本陸連の強化委員会が特別に推薦する選手に対して与えられる出場資格だ。強化委員会というのは、日本の陸上競技の強化を専門的に行う組織で、強化委員長には100m日本記録保持者の伊東浩司さんが就任している。
また長距離・マラソン強化のプロジェクトリーダーとして、瀬古利彦さんも名前を連ねているような豪華なメンバー。また開催する都道府県の陸上競技協会から推薦された選手が承認された場合も出場できる。
出場資格には、基本的に日本国籍を持つことと定められているが、男女の5,000m、10,000mだけは外国籍選手のオープン参加が認められている。この場合も参加標準記録Aを突破していることが条件になる。これは日本にわざわざやってきて競技を続けてくれている留学生などに参加のチャンスを与えるもので、参加した選手はレベルの高いパフォーマンスを見せてくれる。
そのほかには、参加標準記録を突破して出場資格を満たした場合でも、参加人数が多すぎて運営が難しくなると判断した場合などは、参加を制限されることもある。
日本陸上競技選手権大会に出場するための出場資格について詳しく解説した。若い選手にとってはやはり、参加標準記録の突破というのが大きな課題になってくるようだ。記録の向上と大会に向けたコンディションの調整などが重要になってくる。