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意外なあの人もここから始まった!?北信越の強豪社会人野球チームとは

2017 8/3 12:53Mimu
野球ボール、グローブ、バット
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Photo by David Lee/Shutterstock.com

近年、北信越エリアの野球のレベルが高くなってきた。 高校野球では日本文理や敦賀気比が印象に残る活躍を見せており、北信越の野球を盛り上げている。そして、それは社会人野球でも同様だ。 今回は北信越の社会人野球強豪チームを紹介していこう。

北信越屈指の強豪チーム!バイタルネット

まずは新潟県新潟市のバイタルネットを紹介しよう。元は医薬品販売会社を行うニチエーの野球部として誕生したが、2001年から3企業の合併によりバイタルネットへと社名を変更。それとともに、野球部も新たなスタートを切った。
ニチエー時代はなかなか北信越地区を勝ち上がることができなかったのだが、バイタルネットに改称後は1年目から都市対抗野球大会に出場するなど、順調に力をつけていく。都市対抗野球には3度、日本選手権には5度の出場を数えるなど、今や北信越でも屈指の強豪チームとなった。

日本ハムの名セットアッパーも輩出

バイタルネット出身の選手としては、北海道日本ハムファイターズの谷本圭介選手が代表的だ。中部大学時代からプロのスカウトの評価が高く、ドラフトでも指名選手候補だった。しかし、167cmというプロにしては小さめの体格がネックとなり、結局指名からは漏れてしまったのだ。
この悔しさをバネに、大学卒業後にバイタルネットへ入社すると、1年目から都市対抗野球選手権にも出場し、強豪の富士重工(現SUBARU)を相手に8回まで無安打ピッチングを披露。翌2008年にも同じ北信越地区の代表として出場したTDK千曲川の補強選手として出場し、社会人屈指の右腕として知られるようになる。
すると、同年のドラフトでは日本ハムから7位指名を受け、念願だったNPBへ挑戦する権利を得たのだ。あれから8年、いまやチームに欠かせない中継ぎ投手として活躍している。

地域住民から愛される地元密着型のチーム!伏木海陸

2チーム目は富山県高岡市の伏木海陸を紹介しよう。1988年に創部した比較的新しいチームで、やはり創部当初はなかなか北信越どころか、富山県内でも上位へ上がることが難しい状態だった。しかし、2000年代からは野球活動にも力を入れるようになると、一気に成績が向上する。
2002年には初の都市対抗野球に出場すると、翌年には日本選手権にも出場。そして大阪の松下電器(現パナソニック)に勝利し、全国大会で1勝目をつかみ取るのだ。相手エースの久保康友選手(現DeNAベイスターズ)からのサヨナラ勝ちという、熱戦を制しての1勝だった。
伏木海陸は、まだプロ野球選手は輩出していないが、地元から非常に大きく期待されているチームで、2012年の都市対抗出場時には高岡市から4000人の応援団が駆けつけたほどだ。地域密着型の企業チームだ。

名前が変わっても変わらぬその輝き!信越硬式野球クラブ

最後に紹介するのは、長野県長野市を本拠地とする信越硬式野球クラブだ。1999年まではNTT信越野球部として活動していたのだが、企業チームからクラブチームへと登録が変更されると、2010年からはNTTの名前も外れ、信越硬式野球クラブとして活動開始した。
とはいえ、北信越では屈指の伝統を実績を誇っており、電電公社北越時代の1954年に創部されて以降、都市対抗野球への出場は22回、日本選手権への出場は14回を数える。最近でも2016年の都市対抗に出場しており、名前が変わってもその輝きはまだまだ衰えを知らない。

あの日本を代表する漫画家も輩出!?

信越硬式野球クラブでは、今までにプロ野球選手を3人輩出している。その中でも電電時代の1969年にドラフトで西鉄ライオンズに入団した三輪悟選手がもっとも代表的だろうか。ライオンズ時代は先発として起用されていたのだが、74年オフにカープへ移籍すると、当時では珍しい中継ぎ専任の投手として活躍。75年には球団史上初のリーグ優勝に大きく貢献した。
また、プロ野球選手ではないが、漫画家の寺田ヒロオさんが投手として所属していたチームでもある。都市対抗野球にも投手として出場した経験のある寺田さんだが、その後、漫画家を志して22歳の時に上京し、「トキワ壮」に入居するのだ。
このトキワ壮には手塚治虫さんや藤子・F・不二雄さんといった後に日本を代表する漫画家が入居しており、彼らとともに日本の漫画界の礎を築いていった。寺田さんはトキワ壮内で兄貴分として慕われていたそうだ。

まとめ

新潟・富山・石川・福井・長野と5つの県がありながら、都市対抗でも日本選手権でも、大会本戦に出場できるのはたった1チームのみ。 その1つの出場枠の座を手に入れるために、チームは日々努力している。 実は他のどの地区よりも激戦区である北信越、これからも注目だ。