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【愛知杯】「大型馬有利」「距離短縮」など 中京芝2000mのデータから導く攻略法は

2021 1/11 17:00勝木淳
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ⒸSPAIA

狙うべきは馬体重500キロ以上の大型馬

1963年に創設された愛知杯は中京競馬場に芝コースができた1970年から芝2000mに固定された。1972年から2003年までは父内国産馬限定という条件で行われ、最後に勝ったのはサニーブライアン産駒のカゼニフカレテ、東海の名手・吉田稔騎手が騎乗した。2004年から現在の牝馬限定重賞になり、2016年からは暮れの開催から現在と同じ1月開催に移された。

2020年は秋からはじまった京都競馬場改修事業の影響を受け、小倉で施行。1回京都から振り替えられた重賞ではないものの、現在の条件で行われた愛知杯は16~19年のたった4回しかない。そこで今回は4回分を分析せず、データをリニューアル後の2012年以降、中京芝2000m、3勝クラス以上の35レースとし、コースのクセをつかんでいく。

中京芝2000mは正面スタンド前の坂に置かれたゲートからスタート。そこから向正面の残り1000m標識あたりまでのぼり勾配が続く。中京競馬場はざっくりいうと正面からみて右半分がのぼり勾配、左半分がくだり勾配といったレイアウト。前半1000mがのぼり勾配なので、ペースは上がりにくいものの、それでも先行争いが激しくなると最後の坂で先行勢がバッタリ止まる。残り1000mから最後の急坂まで一気に駆けおりるため、たとえ前半が遅くても後半に速い脚を使う馬が有利になる。

人気別成績(過去9年)



1番人気は【12-4-5-14】勝率34.3%、複勝率60%で、荒れやすい中京コースのなかでは堅実な印象。愛知杯も1月中京施行の4年間で1番人気は8、1、3、2着。真冬のハンデ戦、牝馬限定といった設定ながら崩れにくい。のぼってくだり、最後にのぼるというアップダウンが利いたコースのため事前に強いと評価された馬が結果を出すコースである。といいつつも、複勝率は9番人気までは20%前後で大きな差がない。10番人気以下の大穴激走は少ないが、3着以内は手広く構えておきたい。

馬体重別成績(過去9年)



アップダウンへの対応が求められるコースらしく小さい馬が勝ち切れず、大型馬が強い傾向がある。458キロ以下【7-15-5-88】に対して500キロ以上は【14-4-15-107】。複勝率ベースでは大きな差はないものの、勝率には開きがある。本命馬の馬体重が小さいときは買い方に注意したいところだ。

距離短縮組、前走先行が好走パターン

さらに突っ込んでこのコースの高額条件レースに強い馬を探る。

距離別成績



注目は同距離にあたる前走2000m組【8-15-17-156】だろう。明らかに勝ちきれず、中京2000mが他場と比較してもタフであることがわかる。単複回収値は34、73なので上位人気を押さえればよさそうだ。となると有利なのは距離短縮組で前走2200m【6-5-4-64】、2400m【5-3-3-17】、2500m【5-0-3-22】が目立つ。スタミナが必要なコースらしく前走で2000mより長い距離を経験した馬には注意しよう。特に前走2400m組は単複回収値218、115と妙味たっぷり。もっとも牝馬限定戦の愛知杯では前走2400m戦という馬は少なそうだが……。

中京で行われた京都金杯では同じようにコースデータを扱い、そこで前走1400m、かつ脚質が後方だった馬がいいと指摘。それにより、ケイデンスコールを導き出した。調子に乗って脚質別のデータをみる。まずは前走でどんな脚質だった馬がいいかというデータ。

脚質別成績



差し有利なコースらしく前走逃げは【3-2-4-25】と苦しい。全35レースで3着以内に残った逃げ馬は9頭と少ない(競走中止が1頭)。前走先行【12-12-10-85】勝率10.1%、複勝率28.6%が最上位。あくまで前走で先行した馬ということだが、前述したようにこのコースは前半1000mがのぼり勾配のため速いペースになりにくい。

差し有利ながら展開面を味方にする前走先行組に注目したい。実際の決まり手はどうなのかというと、先行【10-17-5-89】、中団【18-16-19-167】で先行と中団がほぼ同じ。前走先行した馬がタフなコースを意識して一旦控える、もしくは遅い流れを読んで再度ある程度前で競馬するといった馬が好走パターンだろう。前走後方【8-4-9-134】、今回後方は【5-0-5-128】でいずれにしても差し有利とはいいつつ、ペースが上がらないコースでもあるので、後方一気は厳しい。追い込み型を狙うのは避けたいところだ。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。

2021年愛知杯データ

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