勝ちタイムは1:48.1
新種牡馬として大きな注目を集めながら、前週終了時点では21戦1勝という成績だったリアルスティール。しかし8月6日(土)の新潟5R、ついに大物感あふれる産駒が登場した。
2021年のセレクトセールで藤田晋氏が1億7,600万円(税込)で落札し、栗東・矢作芳人厩舎に所属することとなったフェイト。母サンタフェチーフは2018年日経新春杯5着で、現役時代に3勝をあげるなど活躍。近親には2019年の朝日杯FSを制したサリオス、2020年の府中牝馬Sを勝利し、GⅠでも2着2回という成績を残しているサラキアなどがいる血統だ。
父を知り尽くす名門厩舎と、17戦のうち9戦で手綱をとった福永祐一騎手とのコンビというのも、名前のとおり「運命」だったのかもしれない。
逃げ争いは2頭が競り合い最初の1ハロンを通過し、最終的にエイシンエランがハナを奪った。2番手アンビージャー以下がこれをピッタリとマークする中で、フェイトはまずまずのスタートから5番手でレースを進める。
長い向正面から3角に入ったあたりまでの前半800mは12.5-10.9-12.1-12.3で47.8というペース。その後ラップは12.9に落ちるが、1000mの通過は1:00.7と新馬戦にしては流れていた。
抜群の手応えのまま、4角から長い直線へ。福永騎手はスムーズに外へとエスコートする。残り400mを切ったところでゴーサインが出されると、あっという間にエイシンエランに並びかけて先頭へと躍り出る。
ラスト200mはほぼ持ったままで、後続を突き放しての5馬身差。高速馬場の新潟芝コースではあったものの、1:48.1という勝ちタイムはかなり優秀と言える。
まだまだ馬体に緩さを感じる中でのデビュー戦だったが、このパフォーマンスは先々に向けても大きな期待が持てるものだった。