【ソフトバンク】出塁率の低下響き、得点が大幅減
昨季はポストシーズンを勝ち抜いて3年連続の日本一に輝くも、ペナントレースでは2位にとどまったソフトバンク。チームの年間得点数が前年から103点減少したことが、リーグ優勝に届かなかった要因といえるだろう。
打線はリーグトップのチーム本塁打183本と優れた長打力を見せた一方で、出塁率は.312と振るわなかった。柳田や中村晃といった出塁能力にたけた主力野手が長期にわたり戦線を離脱したことも影響した形だ。
今季は球界屈指の強打者であるバレンティンを迎え入れ、打線の破壊力はさらに増した。ただ、得点力アップにはチーム全体として次の打者につなぐ意識を高めることが不可欠だろう。
奪三振能力の高い投手が揃うリリーフ陣
一方の投手陣は、チーム防御率3.63とリーグトップの好成績を残した。
特筆すべきはリリーフ陣の奪三振能力の高さで、救援での投球回数上位6人がいずれもイニングを上回る三振を奪っている。甲斐野や椎野らの若手はさらなる飛躍の可能性を秘めており、試合終盤には相手を寄せ付けない、圧倒的な投手リレーを展開できるかもしれない。
【西武】センターラインがリーグ断トツの打力誇る
昨季は菊池と浅村という投打の柱が移籍するも、2年連続のリーグ優勝を果たした西武。強力打線は昨季も健在で、中でもセンターラインの打力で他チームを大きく引き離した。
首位打者を獲得した森をはじめ、外崎、源田、秋山の4名が不動のレギュラーとして攻守でチームをけん引。このオフには秋山がメジャーへFA移籍してしまったが、依然としてセンターラインはチームの大きな強みといえるだろう。
投手陣は奪三振の少なさが課題
一方、チーム防御率が2年続けてリーグ最下位に沈むなど、投手陣は課題が多い。特徴の1つとして挙げられるのが、奪三振の少なさだ。奪三振によるアウトの数が少ないことは、それだけ多くの打球を浴びてしまっていることを示している。
今季は秋山の移籍もあって得点力の低下が予想されるだけに、リーグ3連覇には投手陣の奮起が求められる。今井を筆頭に高橋光や松本といった伸びしろのある若手はそろっており、彼らの成長とともにチームの失点を減らしたいところだ。
※文章、表中の数字はすべて2019年シーズン終了時点
企画・監修:データスタジアム、執筆者:植松 大樹
2020年プロ野球・埼玉西武ライオンズ記事まとめ
2020年プロ野球・福岡ソフトバンクホークス記事まとめ