パラリンピックアーチェリーに出場できる選手は?
パラリンピックのアーチェリー競技に出場できる選手には、ある一定の制限がある。肢体不自由者という、足や手、体幹といった部分に障がいを持っている選手に限られており、障がい者であれば誰もが出場の資格があるというわけではない。
ただ、その出場資格を満たしている中で、さまざまな個所の障がいを持っている選手が集まっており、足が不自由な選手、手が不自由な選手が同じ土俵で戦うことができるというスポーツだ。
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パラリンピックのアーチェリー競技が話題になっていると知っていただろうか? 趣向を凝らしたアーチェリーの射方は、見事と感じるに違いない。 パラリンピックのアーチェリーの見どころや注目の選手について紹介したい。
パラリンピックのアーチェリー競技に出場できる選手には、ある一定の制限がある。肢体不自由者という、足や手、体幹といった部分に障がいを持っている選手に限られており、障がい者であれば誰もが出場の資格があるというわけではない。
ただ、その出場資格を満たしている中で、さまざまな個所の障がいを持っている選手が集まっており、足が不自由な選手、手が不自由な選手が同じ土俵で戦うことができるというスポーツだ。
パラリンピックのアーチェリー競技では、一般的なアーチェリー競技のルールに準じて試合を行う。ただ、手足が不自由な選手をメインにしている競技なので、負っている障がいの種類やその重さによってある程度のルール変更がされている。ルール変更といっても、基本的には矢を射るための補助的な部分での変更となっており、大まかなルールは変わらない。
また、パラリンピックでは、リカーブとコンパウンドという2種類の弓具を使用しており、それぞれ種目分けされている。
さまざまな障がい者同士が戦うといっても、その障がいの重さによってある程度のクラス分けがされている。他のスポーツでいうところの、体重別の階級といったようなイメージだ。
クラスはW1、W2、STの3つに分けられている。W1とW2のクラスは、共に車いすを使用して戦うものであり、W1は下肢と上肢に障がいがある選手、W2は下肢だけに障がいがある選手だ。STは、車いすは必要ないが、障がいによっては座って打つことも認められているクラスだ。
パラリンピックのアーチェリーの見どころは、その射方といっても過言ではないだろう。各選手はさまざまな個所に障がいを持っている。同じクラス分けでも障がいを負っている場所が微妙に違ったりしている。そのため、各選手が趣向を凝らした射方をしており、その射方で見事に的を命中させるのは至難の業であるはずなのに、楽々と的を射る姿には感動することだろう。
たとえば、腕に障害のある選手が、脚と上半身を器用に使って見事に命中するシーンなどは感動的だ。
パラリンピックのアーチェリー競技の日本人選手で今最も注目されているのは、上山友裕選手だ。上山選手は、まだ28歳という非常に若い選手だ。アーチェリーは比較的年齢を重ねても活躍しやすいスポーツなので、次の東京パラリンピックでも活躍が期待されている。
上山選手はリカーブの選手であり、リオで開催された前回のパラリンピックにおいては、7位入賞を果たしている。日本においてはトップレベルの選手として注目されている。
静寂の中で、静かに矢が的を射ぬく音を聞くのは、非常に心地の良いものだ。 どのクラスのどの種目であっても、見ごたえのある競技である。 次回の東京パラリンピックで、ぜひ試合観戦してみてほしい。