東海大に君臨する「黄金世代」
鬼塚ばかりのことを書いてきたが、東海大は何と言っても、2年生の「黄金世代」である。
2年前の全国高校駅伝の1区で上位6位のうち5人が入学。これには、もともと進学を予定していた有名大学で暴力問題があったため、東海大に進路を変更したという選手が複数いると言われているが、理由はともかく、今の東海大の2年生には実力者が集まっている。
その中でも特に注目されるのは関颯人だろう。
関が脚光を浴びたのは長野・佐久長聖高3年生だった2015年の全国高校駅伝。スター選手が集う「花の1区」で区間賞を獲得。180センチ近い大柄な体が生み出すダイナミックな走りがスケールの大きさを感じさせた。
大学1年生の時には出雲の3区で区間賞。さらに2年生での出雲ではアンカーとして区間賞を獲得し、チームを優勝に導いた。5000メートルの自己ベストは13分35秒81でチームトップ。今や、チームの大黒柱である。
箱根では1年生の時は「花の2区」で区間13位と期待はずれに終わった。2年生では3区での起用が濃厚と言われる。
ほかにも「黄金世代」には逸材がいる。
埼玉栄高出身の館沢亨次は、全国高校駅伝1区6位。東海大進学後は全日本で2年連続して3区区間賞を獲得した。1年生の時の箱根は山登りの5区で区間13位。関とともに力を発揮できなかった。今年は山ではなく、平地を走る予定だ。
ほかの2年生では、今年の出雲1区区間賞の阪口竜平と、同4区4位の松尾淳之介は、全日本大学駅伝のメンバーに選ばれなかったが、力はあり、箱根では体調さえ問題なければ、メンバーに選ばれるだろう。
そして、箱根の山下りを2年連続で任されそうな中島怜利も2年生。やはり、東海大の中心は2年生である。