東海大はエースが伸びず
4区は14キロ。全体の中では3番目に長く、中盤では最長の区間である。ここは順位の変動がある得る区間であり、このあたりでそれなりの位置につけないと優勝できなくなってしまう。
3区で先頭を狙える位置に上がってきた東海大は、満を持してエースの投入となった。長野・佐久長聖高出身の関颯人。黄金世代の2年生の中でもトップの実力を持つ選手である。5000メートルの自己ベストは13分35秒81とチームトップ。178センチの大型ランナーは1万メートルでも28分23秒37のタイムを持ち、今後の大学長距離界のスターになり得る存在である。
東海大は1区で出遅れながらも、いいレース展開に持ち込めると思われた。この区間でトップに立つ。見ているものの多くもそう思ったに違いない。
しかしそれは、青写真でしかなかった。スピードに全く乗らなかった。2キロ過ぎに3位の駒沢大に追いつかれた。最終的に2位でたすきをつないだものの、区間6位の走り。順位を守るのが精いっぱいだった。
青山学院大は昨年の6区区間賞の3年生森田歩希が快走。区間3位の走りで12キロ過ぎに3位に順位を上げた。1万メートルは29分台と学生のトップレベルではないが、ロードに強いところを見せつけた。
4区を終えて、東海大2位、青山学院大3位と役者が上がってきたように思えたが、トップとのタイム差は東海大が1分2秒、青山学院大が1分9秒と、前の中継所より差が開いた。
ここでも東洋大が意地を見せた。エースで3年の山本修二が区間2位の走りで、優勝候補と呼ばれた2強を引き離した。4位には神奈川大、5位には駒沢大がつけていた。