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パラリンピックのウエイトリフティングを徹底解説!

2017 3/3 09:51dada
weightlifting
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Photo by Ververidis Vasilis/Shutterstock.com

パラリンピックの競技の1つである「ウエイトリフティング」について紹介していきます。 競技の概要はもちろんのこと、そのルールや注目選手についてもふれていきます。 ぜひ興味を持っていただく機会になればと思います。

パラリンピックのウエイトリフティングはこんな競技

パラリンピックということで、参加者は障がいのある選手になります。障がいの種類は基本的に「下肢」に絞られます。下肢を切断した選手や、下肢を欠損している選手が対象となります。 クラス分けは選手自身の体重によって分かれ、下肢の障害の種類による区分はありません。
競技は専用の台の上に仰向けの状態で行われ、上半身のみを使用してバーベルを持ち上げるというものになります。イメージとしてはベンチプレスに近いと言えるかもしれません。

上半身だけで持ち上げるはとても難しい

通常のウエイトリフティングにしても、日常で大きい物を持つ時にしても、何かを上に持ち上げる時には「支え」が非常に重要になってきます。その支えは物を持ち上げる時の腕だけではありません。そう、下半身が大切になってくるのです。
人間は下半身、つまりは脚で地面を捉えて力強く踏ん張ることで、上半身にも力が入ります。しかしながら、パラリンピックのウエイトリフティングの参加者はそれが困難な状況にあります。 それだけ、上半身のみで重い物を持ち上げることはパワーの必要なことであると共に、賞賛されるべきことなのです。

世界では300kgを持ち上げる?

パラリンピック界のウエイトリフティングでは、時に300kgものバーベルを持ち上げる選手が存在しています。この記録は健常者が出す記録と同等に近いものであり、「パラリンピックだから見劣りするのでは?」といったイメージを払拭する記録とも言えるでしょう。
ウエイトリフティングに詳しくない方からすれば、300kgを持ち上げることだけでも想像が難しいことでしょう。それを障がいのある方が持ち上げるというのですから、その驚きは一層大きなものになるかもしれません。

日本記録保持者!西崎哲男選手に注目

パラリンピックのウエイトリフティング、日本人選手で注目していただきたいのが「西崎哲男」選手です。 西崎選手は1977年生まれ。普段は商業施設などのコンサルティングや広報を行う会社で勤務しています。ウエイトリフティングでは54kg級の日本記録保持者で、133kgという重さのバーベルを持ち上げることに成功しています。
2016年のリオパラリンピックにも出場しています。その際は残念ながら記録を残スことはできませんでした。しかし、「試技中の正確さと集中力」を大事にしているという西崎選手は、これからも活躍を続けてくれることでしょう。

いぶし銀!三浦浩選手に注目

もう1人、日本の選手で注目していただきたいのが、三浦浩選手です。 三浦選手は1964年生まれで、2016年のリオパラリンピック出場時には50歳をすでに超えていました。
若い頃から野球や音楽、レーシングのメカニックなどを経験。しかし、2002年にライブスタッフの仕事をしていた時に事故で下半身が不自由になりました。 ただ、その後は長渕剛氏のライブスタッフや証券会社などで働きながら、ウエイトリフティングの道に進みました。三浦選手は競技の力強さだけでなく、その生き様にも光るものがあるようです。

まとめ

パラリンピックのウエイトリフティングは、通常のウエイトリフティングと大きく異なる競技ではありません。 持ち上げる重さはもちろんのこと、その競技の迫力や参加する選手の気概は一歩も引けをとりません。 今後も選手たちの活躍に注目していきたいところです。