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数字で読む錦織圭の「勝負強さ」 総合力で上回る土壇場での強み

2018 11/17 07:00宮崎二郎
錦織圭,Ⓒゲッティイメージズ
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ATPの統計が裏付ける錦織の「勝負強さ」

復帰後の錦織の「勝負強さ」 を裏付ける統計がある。ATP(男子プロテニス協会)が公表している「アンダープレッシャーレイティング」だ。試合の重要な局面でのパフォーマンスに関するスタッツで、錦織は11月15日時点でトップの座に君臨している。

詳しく見てみよう。同部門は過去52週間のリターンゲームでのブレークポイント獲得率、サービスゲームでのブレークポイント回避率、タイブレークでの勝率、ファイナルセットでの勝率をそれぞれ加算した数値でランキングするもので、重要な場面での得点率などが焦点となっている。

錦織のここまでの数値と順位は以下の通りだ。

錦織表,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

サービスゲームでのブレークポイント回避率は63.0%。 ほぼ3回に2回はピンチを跳ね返していることがわかる。錦織が最も上位にランクされたタイブレーク勝率は76.2%で3位。4回タイブレークになれば3回は勝ってきたことになる。ファイナルセット勝率も70.6%と高い水準を維持した。

その結果、錦織は総合1位に輝き、「勝負強さ」が統計的にも裏付けられた形だ。

「総合力」で優れる錦織の勝負強さ

錦織は上記4項目でいずれも1位には入っていないにもかかわらず総合1位にランクされるということは、勝負どころでの決定力や粘り強さが優れていたと言える。

言い換えればこの1年間で、錦織はトッププレーヤーの間でも無類の勝負強さを見せたということ。2月にワールドツアーへ復帰して以降、劇的な復活を遂げたこともうなずける。一時は39位にまで低下していたランキングも着々と上げ、2018年11月5日付で9位に浮上、約1年半ぶりにトップ10へと返り咲いた。

今後は持ち前の「勝負強さ」を武器に、ランキングをさらに上げていけるか、が焦点の一つとなりそうだ。

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