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初場所で優勝!幕下陥落から見事復活した栃ノ心

2018 3/12 14:30奏希01
土俵
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栃ノ心の苦悩

モンゴル人力士が優勝を積み重ねる昨今、日本人力士が優勝すると館内は割れんばかりの歓声があがる。しかし、ジョージア出身の栃ノ心が優勝した際も、ファンは日本人が優勝した際同様に惜しみない拍手を送った。それは、けがをしても足腰を砂浜で鍛えるなど地道な訓練を重ねるといった、栃ノ心の人柄によるものではないだろうか。

栃ノ心は、ロシア生まれの総合格闘技サンボのヨーロッパチャンピオンに輝くなど、もともと力がある力士で、すぐに頭角を現す。2008年5月場所には幕内にあがり、2010年7月場所には小結にまで躍進した。

しかし2013年7月場所で右膝前十字靱帯などを断裂。4場所連続で休場を余儀なくされ、幕下55目まで番付を下げてしまう。自分より若い力士が上の番付に名を連ねることにより、不安を感じることは少なくなかったはずだ。実際にジョージアにいる父も「戻ってきていいよ」と口にしたという。

回復から快進撃へ

再び幕内に返り咲く道のりは、栃ノ心にとって果てしなく絶望的なものだったのではないか。それでも連勝を重ね、2014年の3月、5月場所と幕下で2場所連続優勝を果たした。さらに同年7月、9月場所には十両で優勝。栃ノ心の実力からすると下位の番付とはいえ、4場所連続で優勝という快挙を成し遂げる。再び幕内に戻ると安定した成績を残し、小結から前頭の上位にいることが多くなった。

両国国技館まで足を運ぶ相撲ファンは、そんな栃ノ心の苦労を知っていたのだろう。紆余曲折を経て優勝までこぎつけた栃ノ心に対して、涙を流す者までいた。横綱である白鵬、稀勢の里が休場、さらには上位陣が精彩を欠いた初場所。栃ノ心が救世主のごとく輝いて見えたのは、私だけではないはずだ。

栃ノ心の番付は、前頭3枚目だった。この番付は、自分より上位の力士との対戦が多く、幕内力士でも最も番付を下げやすい地位にいるといっても過言ではない。そういった番付での優勝であった。

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