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大相撲の珍しい決まり手5つ

2016 11/15 19:42
大相撲
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Photo by J. Henning Buchholz / Shutterstock.com

大相撲の決まり手は、全部で82手ある。「押し出し」や「上手投げ」などはよく聞く決まり手だが、82手の中にはあまり耳にしたことがないものも存在する。そこで今回は、大相撲の珍しい決まり手を5つ紹介する。これを知ってあなたも相撲通になろう。

大相撲の珍しい決まり手:一本背負い

柔道ではポピュラーな技の名前だが、相撲の決まり手にも「一本背負い」が存在する。柔道のそれと技自体は同じで、相手の片腕を掴み体ごと肩に担いで前方に投げ倒す決まり手だ。
相撲では力士の体重が重く肩に担ぐことさえ困難なので、めったに決まることはない。また、技に失敗した場合は相手に背を向けることになるので、そもそも技を仕掛けにいく力士がほとんどいない。それほど珍しい決まり手だが、過去に数回この決まり手で勝負が決まったことがあるようだ。

大相撲の珍しい決まり手:二枚蹴り

「二枚蹴り」は掛け手のひとつとされる決まり手で、まわしを掴んで相手の体を浮かせて吊り上げ、そこから自分の足の裏で相手の足の側面を蹴って横に倒す技だ。「二枚」とは、膝から足首までの外側のことで、この部分を蹴ることから「二枚蹴り」と呼ばれている。
相手を吊り上げた場合、そのまま投げると決まり手が「下手投げ」になることが多く得意とする力士もほとんどいないため、現在はあまり見られない珍しい決まり手になっている。

大相撲の珍しい決まり手:伝え反り

「伝え反り」は、2000年にそれまであった決まり手の中に追加された反り手のひとつだ。自分の頭を相手の脇の下に入れ、背面の状態で自分の肩と背中を使って相手を持ち上げ、そのまま投げ飛ばす技だ。 レスリングの試合で見られるような動きになり、身体能力が特に優れている一部の力士が稀にこの決まり手で勝負を決めることがある。
幕内では2002年に朝青龍が貴ノ浪に「伝え反り」を決めているが、頻繁に見ることができる決まり手ではない。

大相撲の珍しい決まり手:徳利投げ

「徳利投げ」は、「伝え反り」と同じく2000年に既存の決まり手の中に追加された捻り手のひとつで、相手の首か頭を両手で挟みつけるようにして捻り倒すものだ。徳利といえば、日本酒を飲む時に使う首の部分にくびれのある容器のことだが、この決まり手は徳利を持つ時に首の部分を指で挟む様子に似ていることから「徳利投げ」と名付けられた。 技を決められた方はたまったものではないと思うが、こちらもめったに見られる決まり手ではない。

大相撲の珍しい決まり手:後ろもたれ

こちらは、特殊技に分類されている決まり手の一つだ。「後ろもたれ」とはその名の通り、相手が自分の背後に立った時にそのまま背中をつけ、もたれ込むように相手を土俵外に押し出す、もしくは押し倒す決まり手を指す。 相手に背中を取られた時点で不利なことに変わりはないので、この決まり手を積極的に狙っていく力士はまずいない。取り組みの流れの中で、偶然的に生まれる決まり手と言えるだろう。
数年に一度くらいの頻度で、この「後ろもたれ」が決まり手となる取り組みがあるようだ。

まとめ

大相撲の珍しい決まり手を5つ紹介した。 大相撲を観戦した際、実際にこれらの決まり手を見ることができたら、かなりラッキーだと言えるだろう。


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