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正代直也は将来の横綱候補?

2016 11/15 19:42
相撲
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Photo by Yuka Tokano/Shutterstock.com

正代直也は、入幕してからまだ4場所しか経っていないが、その将来性の大きさから、皆様に紹介したい関取だ。 身長183cm、体重160?sのバランスのとれた恵まれた体、天性の体の柔らかさ、最近の関取ではめずらしい差し身の良さなど、どれを取っても素晴らしい素質を持っている。

生い立ち

正代というしこ名は、少し変わっているが、実は本名だ。熊本県宇土市出身で、現在24歳だ。 少年の頃から相撲は強く、近所の相撲道場に通っていた。熊本農業高校時代に国体に出場し、相撲少年の部で優勝している。しかし、本人は大学進学を優先して、東京農業大学に入学した。2年生の時に学生横綱になっている。
このため、大相撲の幕下付出の資格を得たが、大学卒業を優先し、卒業後に時津風部屋に入門した。

学生時代から十両昇進までの実績

大学生時代には、2年生で学生横綱となり、3年生では、全日本相撲選手権大会で決勝に進出したが、現在、幕内の遠藤に敗れ、アマチュア横綱を逃している。時津風部屋に入門後、2014年3月場所で初土俵を踏み、次の5月場所は序の口優勝だった。11月場所で幕下に昇進し、翌2015年1月場所で幕下優勝、9月場所から十両に昇進した。
学生時代の実績から考えれば、幕下付け出くらいの実力があるのに、前相撲からやったのが結果的には良かったのかもしれない。

性格や人となり

正代は角界では「超ネガティブ関取」と言われており、師匠いわく弱気であがりやすい性格だそうだ。十両昇進のインタビューで、「対戦したい関取は誰か?」と尋ねられた際、「できれば誰ともやりたくない」と答えた話は有名だ。
取り組みの中に、諦めの早さみたいなところがたまに見られるのは、そのためなのかもしれない。しかし、自分の今の気持ちを素直に述べることができ、師匠に突っ込みを入れられても平然としているのは、大物の片鱗を感じさせる。

技術と体型

得意技は右四つ・寄りだそうだ。彼の最も素晴らしい点は、差し身の良さと体の柔らかさと、その利点を本人がよく知っていることに尽きる。
差し身の良さについては、練習で上達しそうなものだが、今までいろいろな関取を見てみても、途中で急に良くなった例はあまり挙げられず、幕内のような高い階級だと、やはり天性のものが必要なのかもしれない。
体の柔らかさは、さらに天性のものだろう。力士には必須で、体が硬いと大怪我をしやすく引退が早まる。

将来性

遠藤関のようにマスコミではあまり騒がれないが、それがかえって本人には良いようで、のびのびと相撲を取っており、毎場所成長が楽しみだ。
相撲では、経験はたいへん重要だ。それ以外には、大きな怪我をしないこと、怪我をしたら無理をしないで完全に治すこと、上手からの攻めを磨くこと、明るい将来を描くことくらいだろう。
はっきりしない未来を悲観的に考えると、人はなかなか元気が出ない。楽観主義者の方が、未来を切り開きやすいのだ。

まとめ

正代が持っている素質は本当に素晴らしく、自らもそれに気がついている節がある。 もう数場所の経験を積めば、間違いなく横綱候補に挙がってくるのではないだろうか。