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スピードスケート、「ダブルトラック」のルールを解説!

2017 2/9 09:26
スピードスケート
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Photo by Dmitry Yashkin / Shutterstock, Inc.

スピードスケート、観戦初心者の方へ。 「スピードスケート」と一口に言っても、種目がいろいろあったり、人数の違いがあったりして、ルールがわかりにくい部分も多いと思います。 今回は、スピードスケートの中では認知度の高い「ダブルトラック」のルールを解説します。

ダブルトラックとは

スピードスケートの代表的な種目がダブルトラックです。2人ずつ同時に滑走し、1周毎にアウトコース、インコースを交代して滑ります。ダブルトラックのコースは、1周の長さが400m、または333.3mとなっています。
距離は、男子短距離が500m、1000m、1500m。男子長距離が3000m、5000m、10000m。男子リレーが2000m(日本のみ)。女子短距離が500m、1000m、1500m。女子長距離が3000m、5000m。女子リレーが2000m(日本のみ)となります。

ダブルトラックのスタート

ダブルトラックのスタートには、以下のようなルールがあります。

1.スターターが「Go to the start」と合図を出すので、競技者はプレスタートラインとスタートラインの間に位置する。次の合図「Ready」が出るまで、静止しなければならない。
2.スターターの「Ready」の合図からスタート態勢に入り、発砲されるまで静止する。(両者が静止してから1.5秒程度)
3.ラインを越えてしまったり、「Ready」の号令で故意にゆっくり動作してしまうと、「違反」となり警告される。
4.不正スタート(発砲前の飛び出し)をした場合は、スターターは2発目の発砲またはホイッスルで合図し、競技者を呼び戻す。
5.反則スタートを2回行ってしまうと、その選手は失格となる。

交差する方法

ダブルトラックにおいては、「交差」の仕方までルールに明記されています。バックストレート(交差区域)に進入した都度、交差しなければなりません。ただし、400m標準トラックで1000m、1500mの最初のバックストレートでは交差しません。
また、交差開始地点(カーブの終わり)では、「外側から内側に進入する選手」に優先権があります(※故意に妨害した場合を除く)。したがって、交差開始地点で衝突した場合の責任は、「内側から外側に滑走した選手」にあります。

カーブでのルール

何気なく曲がっているカーブでもルールが定められています。基本的なことですが、カーブの最中に境界線を越えて走行してはいけません。しかし、内側の選手が外側に行ってしまった場合、外側の選手を妨害する意図がない場合は、失格にならず滑走を続けることができます。
0コンマ1秒を争うスピードスケートの転倒シーンがよく見られる箇所がカーブです。カーブでのコーナーリングのうまさによっても、レースの状況は大きく変わります。

ダブルトラックのフィニッシュ

陸上競技、トラック競技ではトルソーがフィニッシュラインに到達して初めてゴールが認められます。では、スピードスケートではどうでしょうか。
スピードスケートでは、「スケートの先端」がフィニッシュラインに到達して初めてゴールが認められます。また、ゴール直前のストレートで転倒してしまった場合は、スケートの一部がフィニッシュラインに到達した時点となります。ちなみに、タイムは電気時計と手動時計の両方で計測されています。

まとめ

今回は、スピードスケートの花形とも言えるダブルトラックのルールを解説しました。 最終的なタイムにばかり気を取られがちですが、ご紹介したような細かいルールをもとに競技が成り立っています。
ルールを頭に入れてから観戦することで、また違った観点からスピードスケートを楽しめると思います。