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レアル・マドリーが過去最高額3億ユーロ超の補強 ポグバ獲得なら4億ユーロ超えも

2019 6/18 15:00Takuya Nagata
久保建英Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

レアル強化費用の過去最高額は2億5850万ユーロ

日本代表MF久保建英の入団が決まり、日本でも注目が高まるレアル・マドリー。まだシーズンが終わったばかりだというのに、既に5選手の獲得に3億ユーロ(約360億円)以上を費やしている。これは、レアルの過去の補強最高額を上回る額だ。

スペイン祇ASによると、クリスチアーノ・ロナウド、カカ、カリム・ベンゼマらを獲得した2009年に2億5850万ユーロを費やしたのがこれまでの最高だった。

【2009年の主な補強】
※()内は移籍金
クリスチアーノ・ロナウド(9400万ユーロ)
カカ(6000万ユーロ)
カリム・ベンゼマ(3500万ユーロ)
チャビ・アロンソ(3450万ユーロ)
ラウル・アルビオル(1500万ユーロ)
アルバロ・ネグレド(500万ユーロ)
アルバロ・アルベロア(400万ユーロ)
エステバン・グラネロ(400万ユーロ)

レアルに復帰したジネディーヌ・ジダン監督は、今夏既にそれ以上の資金を使っている。

ブラジルのサントスから獲得したFWロドリゴ(18歳)には4500万ユーロを支払った。若手ながらネイマールとも比較される逸材だ。

同じくブラジル人のDFエデル・ミリトン(21歳)にはFCポルトに5000万ユーロを支払った。

オリンピック・リオンからは、フランス代表左サイドバックのフェルランド・メンディ(24歳)を4800万ユーロで獲得。

フランクフルトから加入したセルビア代表FWルカ・ヨヴィッチ(21歳)の移籍金は、6000万ユーロだ。

それから、一番のビッグネームは、チェルシーから1億ユーロで獲得したベルギー代表FWエデン・アザール(28歳)だろう。

【2019年6月17日時点の主な補強】
※()内は移籍金
・エデン・アザール(1億ユーロ)
・ルカ・ヨヴィッチ(6000万ユーロ)
・エデル・ミリトン(5000万ユーロ)
・フェルランド・メンディ(4800万ユーロ)
・ロドリゴ(4500万ユーロ)


久保建英に関しては、FC東京との契約満了に伴い移籍金は発生しないが、18歳の選手にしては破格の年俸といえる200万ユーロの条件で合意。レアルが古巣バルセロナやPSG(フランス)との獲得レースに勝利した形だ。

まだまだ補強、ポグバもターゲット

既に史上最高額の補強に達しているが、レアル・マドリーの補強欲は、まだまだ収まっていない。もう一人の大物選手、マンチェスター・ユナイテッドのフランス代表MFポール・ポグバ(26歳)の獲得を目指しているのだ。

契約がまだ2年残っており、マンチェスター・ユナイテッドも戦力としてポグバを高く評価していることから、1億7000万ユーロという高額の移籍金を要求しているとも言われる。ポグバはレアル入りを熱望しているとされるが、今のところレアルは金に糸目をつけずに獲得するほどの意欲はないようだ。

何故なら、あと1年経てば、ポグバのマンチェスター・ユナイテッドとの契約期間は残りわずか1年となり、ユナイテッドは大した移籍金が請求できなくなるからだ。

高額の移籍金を得るには、ユナイテッドとしても売るのは今夏がベストだ。水面下で移籍金額の交渉が続いていると言われ、クラブ間の金額の差も埋まりつつあるという。

放出リストにもビッグネームがずらり、銀河系は伊達ではない

レアルは選手を獲得する一方で、当然選手の放出も計画しているはず。ジダン監督の放出リストの筆頭にあるのは、ブラジル代表の左サイドバック、マルセロ(31歳)の可能性が高い。

レアル・マドリーに12季に渡り所属し主力として活躍したが、年齢的なものなのか、昨季はパフォーマンスが著しく低下。それがレアルの不振にもつながった。契約は2022年まで残っていると言われ、残留する場合、新加入のフェルランド・メンディとポジションを争うことになる。

もう一人、放出リストの上位にいるのはガレス・ベイル(29歳)だろう。昨季、ジダン監督が復帰してからのベイルに対する起用方法をみると、筆者の目には売りたがっているように映る。

監督と馬が合わず、舞台裏では移籍勧告も行われたとも言われるが、契約は2022年まで残っており、ベイル本人はレアル残留を希望している模様。年俸が高額なことから、獲得出来るクラブも限られており、マンチェスター・ユナイテッドが興味を示しているとされるため、ポグバの移籍と絡めた取引が行われる可能性もあるかもしれない。

その他ではレアルの補強リストにありながら、他の状況次第となって、中々正式契約まで話が進まないデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンは、一転トッテナムに残留する可能性も出てきた。

過去最高の補強額となる見込みの今季のレアル・マドリー。獲得選手だけでなく放出候補まで豪華すぎるメンバーは、銀河系軍団の名がいまだ大袈裟ではないことを表している。