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ドイツ・ブンデスリーガを支えるスポンサー、エルメス社に迫る

2016 9/8 02:39
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Photo by Oranzy/Shutterstock.com

日本人選手が多数所属するドイツ・ブンデスリーガをサポートするスポンサーについて知りたいとは思わないだろうか。
本稿では、ブンデスリーガのスポンサーであるエルメス社について説明していく。

「あの」エルメスとは違う企業

エルメスと聞くと多くの方が想像するのは、高級ブランド企業であるエルメスでないかと思われる。 実際今回紹介するエルメス社のアルファベット表記は「Hermes」なので、ブランド企業の「HERMES」と同じ綴りだ。
しかし、前者はドイツの物流企業であるのに対し、後者はフランスのブランド企業なので違う企業ということになる。 「エルメス」の文字自体が至るところで使用されるので、このような事例は欧州ではいくつか存在するのだ。

プレミアパートナーとしてブンデス全体に波及

ここからは本題となるエルメス社のブンデスリーガに関する働きを説明していく。 エルメス社はブンデスリーガとプレミアムパートナー契約を結んでいるのだが、これはユニフォームスポンサーのような一つのクラブと契約を交わすものではなく、全体のスポンサーになるということだ。
契約料はブンデスリーガに支払われるのだが、それは後に所属しているクラブに分配されていく。 つまり、エルメス社はブンデスリーガのクラブすべてのスポンサーといっても過言ではないのだ。

エルメス社の受けるスポンサーとしての恩恵

スポンサーとしての契約料を支払っているエルメス社だが、それと引き換えにブンデスリーガ全体で企業PRを行う権利を得ている。 一番大きいのは全てのクラブのユニフォームの左袖に「Hermes」の文字とロゴが刻まれていることだろう。 長年の健全経営の賜物で、ブンデスリーガはバイエルンミュンヘンを中心にリーグのレベルが上がって視聴者の数も増えている。
エルメス社にとっては試合の度に世界中に存在をアピールしてくれる最高のパートナーを得たといえるだろう。

チャンピオンパッチとセットで登場!

エルメス社スポンサーとしての存在感を示している事項は、前述のユニフォームのロゴだけに限ったことではない。 ブンデスリーガではシーズンごとの優勝クラブを称えるためのチャンピオンパッチを製作、販売しているのだが、なんとセットでエルメス社のパッチまでつけられた形で販売されているものもあるのだ。
優勝とセットでついてくるということもあり、エルメス社はブンデスリーガの象徴の一つになっているのかもしれない。

グローバルな考えを持つ企業

積極的なPR活動を行っているエルメス社、一方でグローバルな視点を持った活動をしていることも見逃せない。 2015年9月に、ブンデスリーガは難民の救済を行うことをアピールしたパッチを左袖につける活動を行った。
前述のとおり、本来左袖はエルメス社が企業ロゴを着けていた場所であり、エルメス社が権利を一時的に放棄したことにより実現したことなのだ。 自分たちの実入りのあることだけを考えず、世界中で手を取り合う精神を持っている企業であることを伺うことができる。

まとめ

日本人選手が多いリーグだけに、動向が気になるブンデスリーガ。
今後もエルメス社にはブンデスリーガを盛り上げてもらいたい。