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サッカーで人種差別がクローズアップされる意味とは 欧州で事件頻発

2018 12/17 15:48Takuya Nagata
ラヒーム・スターリング,Ⓒゲッティイメージズ
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サッカーは人種差別撲滅運動の最前線

しかし、なぜサッカーで人種差別がこれだけ表面化するのか。

サッカーの観客はサポーターと呼ばれ、チームと共に試合を戦っている。プレーで貢献出来ない彼らは、味方への声援、相手に対するブーイングや威圧等で試合に影響を与える。

そして、相手の痛いところを突きたいがために、差別的な心ない言動が一部で噴出してしまう。また、人々の心に潜んでいることが、勝負で感情的になった場面で表面化しているという事もあるだろう。

そこで過ちを犯すと、今回の様に手痛い処罰が待ち受けており、当事者だけでなく社会全体で問題意識が共有され、教訓として残される。

ブラジル代表歴のあるダニエウ・アウヴェスは、バルセロナ所属当時、試合中にもかかわらず飛んできたバナナを拾い上げその場で剥いて食べ、試合にも勝利した。

非常にユーモアあふれる平和的な抗議活動であり、その後はサッカー選手の間で、次々にバナナを食べるパフォーマンスによる支援の輪が広がった。

サッカーが人種差別まみれという印象を与えているが、それは、他の競技に比べ多くの国、多くの人種が参加するスポーツであり、その状況に在って決して差別を黙認せずに徹底して平等を目指す姿勢が共有され、問題が起きれば必ず告発されるからだ。

サッカーは社会を代表した人種差別撲滅運動の最前線であり、選手は体を張った人権活動家でもあると考えることが出来るのではないだろうか。

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