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ロナウド、イブラ、マルディーニ……偉大な選手と偉大な相棒たち

2018 3/20 20:29跳ねる柑橘
クリスティアーノ・ロナウド&ベンゼマ
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サッカー界最高の相棒と言えば

サッカーはチームスポーツだ。たとえ一人のずば抜けた個人がいたとしても、周りにその選手を活かす仲間がいなければ真価は発揮されない。フィーゴとロナウド、シャビとイニエスタ、大久保嘉人と中村憲剛のようにお互いの動きを理解し、その優れた技術を活かせる相棒がいれば、優れた個人能力はさらに脅威となる。今回は史上最高の選手とその相棒、20世紀最高のDFコンビ、そしてキャリアを通じて友情を築き数多くのタイトルを勝ち取った2人、この3組を紹介する。

最高の男と最高の相棒 クリスティアーノ・ロナウド&ベンゼマ

史上最高の選手として名高いレアル・マドリーのクリスティアーノ・ロナウド。異次元の得点能力を誇る彼も、優れた相棒の存在なしには、その力を最大限に発揮することできない。

ロナウドにとって最高の相棒とされる選手は何人かいる。左サイドでコンビを組むマルセロ、最高級のパスを供給したメスト・エジル(現アーセナル)、そして前線でコンビを組むカリム・ベンゼマの名があげられるが、特にベンゼマとロナウドの相性は最高とされている。

フィニッシュ能力に長けたロナウドに対して、ベンゼマは同僚を活かしたプレーが持ち味。ポストプレーやポジションの入れ替え、ワンツーパスなど、2人は常に抜群のコンビネーションを見せてきた。

ギャレス・ベイルやロナウドと比べるとゴール数が少なく、また決定機を外す場面ばかりが注目されて批判も浴びるが、現監督ジダンをはじめアンチェロッティ、そしてジョゼ・モウリーニョら歴代の指揮官から、ベンゼマは抜群の信頼を得てきた。ロナウドも彼の存在に感謝するコメントを何度も出しており、まさに最高の相棒だと言えよう。

黄金期ミランを支えた史上最高のDFコンビ マルディーニ&ネスタ

最高のDFコンビと言えば、ACミランの黄金期を支えたパオロ・マルディーニとアレッサンドロ・ネスタだろう。マルディーニはミラン一筋でプレーし、クラブを象徴する存在として“バンディエラ”(イタリア語で旗手の意)とも呼ばれた偉大なキャプテンであった。

ネスタはSSラツィオでデビューすると、その守備センスを買われて2002年ミランに移籍。クラブとイタリア代表でマルディーニと共に守備陣を形成した。この2人がいた2002~2009年のミランは、ほぼ毎シーズン何らかのタイトル争いに加わっていた。ミランが最後にUEFAチャンピオンズリーグで優勝したのは06-07シーズン、その年末にはFIFAクラブワールドカップでもタイトルを獲得した。

コパ・イタリアを獲得したのも、2人がいた02-03シーズンのみだ。彼らがいたこの時期のミランには2人以外にも中盤、そして前線に優れた選手がおり、その総合力で数々のタイトルを獲得していたのだが、マルディーニとネスタが守備の要、そしてチームの核としてミランを支えていたのは間違いない。

タイトル請負コンビ イブラヒモヴィッチ&マクスウェル

4つのクラブで実に11シーズンにわたり共闘し、数多くのタイトルを勝ち取ってきたコンビがいる。スウェーデンの怪物ズラタン・イブラヒモヴィッチと元ブラジル代表SBのマクスウェルだ。2001年にオランダの名門アヤックスで同僚となると、2006年からはイタリアの強豪インテルで共にプレー。2人が在籍した3シーズン、インテルはセリエA3連覇を達成した(その前後の05-06シーズン、09-10シーズンを合わせると5連覇)。

さらに09-10シーズンにはスペインのバルセロナで、12-13シーズンからはフランスのパリ・サンジェルマンで再会した。彼らが共にプレーした11シーズンのうち、実に10シーズンで優勝するなど、2人の相性は抜群だ(唯一優勝を逃したアヤックスでの02-03シーズンも2位)。

プライベートでも2人は仲が良い。2017年にマクスウェルが現役を退いた際、イブラヒモヴィッチはSNSで「言葉で言い表せない」「友人でいてくれてありがとう」と惜別のメッセージを送っている。"王様イブラ"がめずらしく他の選手に向けて率直な表現で感謝を告げていることからも、2人の素晴らしい友人関係を見ることができる。