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【2018年版】ブレイク間近な注目選手のキャリアMF編

2018 3/7 18:32dai06
カルロス・ソレール
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期待されるリヴァプールの後継者、ナビ・ケイタ

2017-18時点でRBライプツィヒ(以下、ライプツィヒ)に所属するナビ・ケイタは、シーズン終了のタイミングで、プレミアリーグのリヴァプールFC(以下、リヴァプール)に加入することが内定している。2018年の1月にはリヴァプールからフィリペ・コウチーニョが移籍したことから、その加入は半年早まるとも噂されたが、結局当初の予定通りとなるようだ。

彼の持ち味は、器用さと無骨さのハイブリッドだ。ボールを持たせれば天才ドリブラーさながらの走りを見せ、ボールを奪わせれば相手の足元からえぐるように奪い取る。攻守で活躍できるケイタは中盤であればどこでもプレーできるため、リンクマンとしての役割を高い水準で果たすことが可能だ。運動量も豊富なため、前後半を通してチームの要となるだろう。

プレミアリーグのボールゲッターといえば、エンゴロ・カンテがトップクラスだが、ケイタもこのカンテと同等、もしくはそれ以上のクオリティを持っている。むしろオーガナイザー、チャンスメイカーとしての役割に関していえば、ケイタはカンテどころか、その他の多くの選手の上をいくかもしれない。

コウチーニョがいなくなったリヴァプールにとっては、次のスター候補筆頭だ。エムレ・ジャンの退団報道も熱を帯びる状況においては、彼の代役としても期待されている。

耐え抜いた先に行き着く王者の地、レオン・ゴレツカ

2017-18シーズン時点でシャルケ04に所属するレオン・ゴレツカは、シーズン終了時にFCバイエルン・ミュンヘン(以下、バイエルン)への加入が内定している。クラブはゴレツカに対して契約延長を打診し続けたが、彼は新契約にサインすることなくドイツ王者へ加わる意志を示した。多くのサポーターが彼に対して非難の声を浴びせたが、バイエルンという圧倒的な存在から勧誘される選手を引き留めるのは難しく、選手もまた憧れを抱くものだ。ライバルクラブから主力を引き抜き続けるバイエルンのやり方を非難することはできても、ゴレツカを非難するのは手厳しいのではないだろうか。

とはいえ、そんなゴレツカのバイエルンでのキャリアが安泰かというとそうでもない。バイエルンにはチアゴ・アルカンタラやアルトゥーロ・ビダル、コランタン・トリッソ、ハメス・ロドリゲスといったそうそうたるメンバーが名を連ね、ここに割って入るのはかなり厳しい。パス回しだけでなくロングシュートも得意なゴレツカであれば、ボランチの位置でもそれよりも前の位置でもプレーすることができるがポジション争いは避けられないだろう。

こうした分厚過ぎる選手層が招く問題はリーグ王者にありがちだが、そこを勝ち抜いた選手こそ「本当に必要とされる選手」というお墨付きが得られる。ゴレツカがドイツ王者にふさわしい選手かどうかは、今後数カ月の間にはっきりしてきそうだ。

次なるポグバ、セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ

SSラツィオ(以下、ラツィオ)に所属するセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチは、セリエAだけでなく世界を代表するMFになる可能性がある。

セルビア代表ではU年代から出場を重ね、ラツィオに加入した2015-16シーズンにはリーグ25試合に出場、翌2016-17シーズンには34試合に出場し4ゴール7アシストを記録。主力として欠かすことのできない選手へと成長を遂げている。

体格やプレースタイルから見ても、あのポール・ポグバをイメージするとわかりやすい。スピード、ドリブル、ボール奪取のどれもが高水準で、大柄な見た目からは想像できない器用さを兼ね備えている。中盤に置いておけば、守備にも攻撃にもマルチに活躍することができるだろう。彼にはそのポグバがいるマンチェスター・ユナイテッドFCやFCバルセロナ(以下、バルセロナ)、ユヴェントスFCなど複数のビッグクラブが熱視線を注ぎ、熾烈な争奪戦となることは必至だ。

バレンシアの秘蔵っ子、カルロス・ソレール

近年はバルセロナやレアル・マドリードCFの後塵を拝すバレンシアCFだが、このクラブからは才能が枯渇することはない。ホセ・ルイス・ガヤ、パコ・アルカセル、サンティ・ミナといったスペインを背負うであろう有望選手を掘り出し、トップクラスの選手へと育てあげている。そんなバレンシアにおいてもカルロス・ソレールという存在は秘蔵っ子というべき、最高の選手となるかもしれない。

ダビド・シルバに憧れているという彼は、その憧れの存在同様に器用なボールタッチと高いチャンスメイクの技術を持つ。スピードはあまりないが、前線で足を振り抜く時の正確性や虚をつくような反転には驚かせられる。まだ若いこともあってか、2016-18シーズンの間はいずれもリーグ約20試合しか出場していないのが気がかりだが、成熟するまではスーパーサブ的な起用をするのも良いだろう。

バレンシアにとっては彼を引き留められるかどうかが、今後10年先のクラブ成績を左右するカギとなりそうだ。