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【水色の戦士】セルヒオ・アグエロが築いたシティの伝説

2017 10/13 10:05dai06
セルヒオ・アグエロ選手
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流出のアトレティコとシティへの移籍

アトレティコは、数々のストライカーを世界レベルに押し上げてきた。トーレス、アグエロ、フォルラン、そしてその後にはジエゴ・コスタ選手やアントワーヌ・グリーズマン選手らがブレイクしている。 ブレイク一歩手前の選手、あるいは燻っている選手を獲得することに関して、アトレティコは世界で最も優れているクラブといっても良いだろう。そして彼らを磨き上げる手腕も評価すべきだ。

しかし、アトレティコは優秀なストライカーを誕生させる度に、その流出が危惧されるクラブでもある。ブレイクした選手はいずれも、他国のリーグで1、2を争うようなクラブに獲得されてしまうのだ。リーガ・エスパニョーラでリーグ制覇を狙うには、バルセロナとレアル・マドリードCFの壁が高過ぎる。アグエロやフォルランが素晴らしい働きをしていても、彼らはその上をいく――。

結果的にアグエロはさらなる高みを求め、2011-12シーズンにプレミアリーグのマンチェスター・シティFC(以下、シティ)に移籍することになる。移籍金は約65億円だ。
当時のシティはクラブ改革の真っただ中にあり、アグエロの獲得はシティの本気度の表れでもあった。アグエロはこのハングリーなシティともに、新たなキャリアを歩み始める。

伝説的な瞬間!シティのエースになったアグエロ

アグエロは途中出場したデビュー戦で2得点1アシストを記録し、鮮烈なデビューを飾った。アトレティコで見せていた通りのキレキレのドリブルと、美しく正確なシュートで味方との連携を披露し、シティを優勝候補へと導いた。

しかし、シーズンのゆくえは最終節までもつれた。
最終節、シティの対戦相手は格下であるクイーンズ・パーク・レンジャーズFC(以下、QPR)。
ライバルであるマンチェスター・ユナイテッドFC(以下、ユナイテッド)は、先に最終節を終えており、シティの最終節の結果次第で優勝が決まる状況にあった。シティが優勝するには、このQPRになんとしても勝利しなくてはならなかった。

だがシティは、QPRに苦戦。試合は1人少ないにもかかわらずQPRペースで進み、1-2のまま試合終了に近づいた。観客の顔からは次第に血の気が引き、「あぁ、やはりだめなのか」そんな意思さえ見え隠れした。

しかし後半ロスタイム、ここから伝説は始まる。
まず92分に味方からのコーナーキックを、エディン・ジェコ選手がヘディングで合わせて同点に。反撃の狼煙を上げ、シティのサポーターも一斉に立ち上がった。
そして94分、ペナルティエリア前にいたマリオ・バロテッリ選手(以下、敬称略)に、アグエロからのパスが渡る。アグエロはパスを出した直後にゴール前へ疾走。バロテッリは相手選手に囲まれていたが、倒れながらも抜け出たアグエロにパスを送る。アグエロは相手選手のプレスをかわし、ボールをコントロール。そのまま相手ゴールに突き刺した。

この瞬間サポーターは狂喜乱舞し、スタジアムは大きく揺れた。ロスタイムのほんの数分で歴史は作られた。
鳴り響く試合終了のホイッスル。選手やスタッフは抱き合い、観客席からはサポーターが一斉にピッチになだれ込んだ。
溢れる喜びの感情をコントロールできず、ただただピッチを走る者。選手の下に駆け寄り、選手達に声を駆ける者。あまりの驚きの展開に呆然としている者。シティは優勝できる強いクラブであることを証明した。

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