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【サッカー】ブレイク間近の有名選手2世たちに注目するなら今!

2017 8/25 10:07dada
zidane
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偉大過ぎる父親の存在と息子!エンツォ・ジダン

1990年代から2000年代のサッカー界でも群を抜いた才能を誇っていたのが、ジネディーヌ・ジダン監督(以下、敬称略)である。ジダンはピッチにおいて唯一無二の存在だった。華麗なマルセイユルーレット、長短、何を蹴らせても正確なパス、どんなDFやGKでも、ものともしないシュート精度。何をさせてもサッカーにおいて、ジダンは最高レベルにあった。彼は当時のサッカーファンにとってのアイドルだったのだ。

そんなジダンも現役を退き、レアル・マドリードCF(以下、マドリード)の監督を務めるまでに時間が経過した。
彼には4人の息子がおり、いずれもマドリードの下部組織へ加入した。
長男のエンツォ・ジダン選手(以下、敬称略)は、父の監督就任とともにトップチームに引き上げられ、トップチームデビューを果たしている。

だが、マドリードのトップチームに定着するのは並大抵のことではない。
1995年生まれのエンツォは、若いとはいってもそろそろ先を見据えていかなければならない年齢だ。マドリードのトップチームにはスタメンにも控えにも一流の選手たちが揃う。経験に乏しいエンツィオのキャリアがマドリードで花開くことは難しそうだった。

そこで彼は2017-18シーズンより、デポルティーボ・アラベス(以下、アラベス)でのプレーが決定した。アラベスはマドリードと比べれば戦力面でかなり劣るクラブかもしれない。それでもエンツィオの成長にとって大切なのは出場機会だ。3年契約という短めの契約は、アラベスから移籍する際の足取りを軽くするに違いない。

エンツィオは父ほどではないが、ドリブルとパスの技術に長けている。ドリブルで敵をいなし鮮やかにボールを回す様子は、時折父の影を感じる。

偉大過ぎる父を持ったが故に、彼にかかるプレッシャーは計り知れない。しかし、それでも彼の成長への期待を禁じ得ないのは、罪なことだろうか。

疾走する超新星!ジャスティン・クライファート

FCバルセロナ(以下、バルセロナ)などで活躍したパトリック・クライファート氏を覚えているだろうか。 彼には顔のそっくりな息子、ジャスティン・クライファート選手(以下、敬称略)という息子がいる。だが、そっくりなのは顔だけで、背格好やプレースタイルはかなり違う。

父はFWはFWでもセンターの位置でプレーする選手だった。身長188cmと大柄ながら、吸いつくようなトラップと鮮やかなドリブルで相手を抜き去り、目の覚めるようなゴールを次々と生み出した。彼の豪快なプレーは多くの観客を沸かせ夢中にさせた。

息子のジャスティンの方は、サイドアタッカーを務めることが多い。つまりはWGだ。1999年生まれとまだ若い彼ではあるが、その身長は170㎝と小柄で、プレースタイルはスピード感あるドリブルでのサイド突破、そして中央の味方に向けて送られる速いショートパスを持ち味とする。
父とはかなり違ったプレースタイルだが、前へ向かう推進力では見劣りしない。

親子ともにAFCアヤックス(以下、アヤックス)で育った彼らを観るサポーターは、一体どんな心持ちなのだろうか。もしかすると家族のような雰囲気を感じるのかもしれない。それだけジャスティンに大きな期待が寄せられており、ジャスティン自身もその期待に応え、才能を輝かせつつある。

しかし幸か不幸か。アヤックスには才能溢れる若者が大勢存在する。そのなかから一歩抜きんでるのは極めて難しいことだが、ジャスティンならできるのではないか。育成上手のアヤックスには、ぜひともこの逸材を上手に育ててほしい。

名将チョロの息子はイタリアで輝くか?ジョバンニ・シメオネ

「チョロ」の愛称で親しまれるのが、アトレティコ・マドリード(以下、アトレティコ)の監督を務めるディエゴ・シメオネ監督(以下、敬称略)である。シメオネは現役時代にもアトレティコに所属しており、激しい守備が持ち味だった。どんな相手にも物怖じせずぶつかり、ボールを奪えば即座に前へ突進。
そんな闘志溢れる戦い方は、監督になってからも変わってはいない。
「チョリスモ」と呼ばれる戦術を標榜し、選手たちにはハードワークを求める。アトレティコは彼の指揮で急成長を遂げている。

シメオネには、ジョバンニ・シメオネ選手(以下、敬称略)という息子がいる。この息子もまたサッカー選手なのだが、ポジションはFW。ゴール前でのポジショニング技術が素晴らしく、足元で上手くボールを収めてゴールをものにする。そんな選手だ。

所属するジェノアCFCはセリエAでは下位をさまよいがちなクラブだ。ジョバンニはジェノアはおろかセリエAでも名を響かせつつあるほどの選手だが、さらなる飛躍を遂げるにはもう少し大きなクラブでのプレーが必要なのかもしれない。

とにかくゴールへの嗅覚に優れるのがジョバンニの持ち味。彼にパスを送る味方選手のクオリティが高ければ高いほど、彼の才能もより光るというものだろう。

親子でアイスランド代表を背負った!エイドゥル・グジョンセン

チェルシーFC、バルセロナ、ASモナコ、そして中国やインドでもプレー経験のある選手がいる。それがエイドゥル・グジョンセン選手(以下、敬称略)だ。
彼は2016年にインドのFCプネー・シティに加入するも、契約は1年で終了。移籍市場も活況を迎える2017年7月時点での去就は未だ不透明である。

彼の父はアルノール・グジョンセン氏で、この父もまたグジョンセン同様にアイスランド代表等で活躍した有名な選手だ。

FWでもMFでもこなせる彼はユーティリティー性に優れ、守備もさぼらない。「気付けばそこにいる」といったことも多く、シャドーストライカーにもなり得る存在だ。

1978年生まれと年齢的に少し厳しくはあるが、まだまだ現役で奮闘する彼の姿を観たいものだ。

親子ほど歳が違う?!アルノール・グジョンセン

エイドゥル・グジョンセンには親子ほども歳の離れた弟、アルノール・グジョンセン選手(以下、敬称略)がいる。父のアルノールと同じ名前で、エイドゥルとは異母兄弟の関係となる。
弟のアルノールはなんと2000年生まれ。若い選手が絶えず流入するサッカー界でも、それ以前と以降では時代の変化を考えさせられるような若さだ。

まだまだ若いアルノールは、2017年7月にスウォンジー・シティAFC(以下、スウォンジー)と3年契約を結んでいる。皮肉なことに去就の定まらない兄とは打って変わり、新たな挑戦への切符を手にした。

だが、アルノールは兄への感謝を忘れない。彼はスウォンジーへの加入に際して、「父と兄は僕の力になってくれた。彼らのサポートあっての僕があるから、感謝しているんだ」と語った。

スウォンジーには、兄とも代表で戦ったことのあるギルフィ・シグルズソン選手がいる。彼はエイドゥルと同様にアルノールの才能も評価しており、クラブでのサポートを約束しているようだ。サッカー界の人間関係にも感慨深いものがある。

異母兄弟であっても兄弟は兄弟。強い絆で結ばれたエイドゥルとアルノールの未来は明るいだろう。