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既にブレイク済み!サッカー界の2世選手たちの魅力に注目せよ!

2017 8/25 10:07dada
thiago alcantara
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マジーニョの息子!チアゴ・アルカンタラとグアルディオラ

「マジーニョ」の名で親しまれるイオマール・ド・ナシメント氏には、2人の著名なサッカー選手の息子がいる。その1人がチアゴ・アルカンタラ選手(以下、敬称略)である。

チアゴはスペイン代表の一員としてよく知られるが、現在所有している国籍はスペイン、しかし父のルーツはブラジルであり、生まれた当時には父はイタリアでプレーしていた。

国際色豊かなチアゴは、各国の複数のユースで練習に励んだが、もっともフィットしたのはFCバルセロナ(以下、バルセロナ)でのプレーだった。
鮮やかにボールを回せ、ドリブルにも類稀なスキルを持つチアゴは、当時のグアルディオラ監督(以下、敬称略)に愛される選手となる。グアルディオラの志向するポゼッションサッカーには、チアゴのような選手が必要不可欠であったからだ。

だが、そのグアルディオラがFCバイエルン・ミュンヘン(以下、バイエルン)に移ったことや、自身のバルセロナでの出場機会が確保されないといった状況の変化が、チアゴのキャリアを変えた。
やがて彼は先にバイエルンに渡った恩師に呼び寄せられる形でバイエルンへ移籍。そこで彼のキャリアは花開いた。

後にグアルディオラはバイエルンを去ることになるが、それでもチアゴは後任のアンチェロッティの下で、信頼を勝ち得ている。バルセロナは生え抜きの選手たちが次々と流出していることが嘆かれるなか、チアゴの流出もまた悲劇だったと言える。彼は中盤に確固たるクオリティをもたらすことのできる選手だ。

兄には負けない!ラフィーニャの選択

「ラフィーニャ」の名で知られるのが、ラファエル・アルカンタラ選手(以下、敬称略)だ。前述のマジーニョの息子であり、チアゴ・アルカンタラの弟にあたる。

ラフィーニャもまた、兄と同じようにバルセロナのユースで腕を磨きブレイクした選手である。ただ、ラフィーニャはスペインとブラジルの国籍を所有しているが、代表として選んだのはブラジルだ。

「ブラジルのカナリア色のユニフォームを着てプレーすることが夢だった。自分の心に素直に従っただけで、人生で最も楽な選択だった」と彼は語る。なお、ラフィーニャは父と一緒にチアゴにブラジル代表を選択するよう説得したことも明かしている。
チアゴとラフィーニャ、兄弟対決の実現に期待が集まるところだ。

ラフィーニャは兄に比べれば、まだそのブレイクの規模は小さいのかもしれないが、やはり彼もバルセロナの伝統を体現できる選手だ。相手選手からのボール奪取、ロングパスを使ってのボールさばきは、兄以上のクオリティを秘めていると言ってよい。

彼にはまだまだ伸びしろがある。奇しくも兄は国際舞台でバルセロナの大きな敵となるバイエルンに渡ってしまった。バルセロナがこの悲劇を再び起こさないよう、この生え抜きの慰留に努めたいところだ。ラフィーニャにはそれだけの価値がある。

親子でオランダを背負う!ダレイ・ブリント

ダレイ・ブリント選手(以下、敬称略)は、AFCアヤックス(以下、アヤックス)やオランダ代表で活躍したダニー・ブリント氏の息子である。父とは、父がアヤックスやオランダ代表で監督やコーチをしていた時期にともに働いている。
名実ともにオランダ代表を背負うのがこの親子だ。

ダレイ・ブリントは、父の現役時代とよく似たタイプの選手だ。中盤から最後尾まで複数のポジションをこなすことができ、運動量も申し分ない。常によく走り、相手の攻撃の阻止、前線へのパス供給に参加する。前線における攻撃参加の面では父の上をいくだろう。運動量の豊富さを活かし、果敢に攻めたてることができる。

2014-15シーズンからプレーするマンチェスター・ユナイテッドFC(以下、ユナイテッド)でも、監督の求めに応じて柔軟なプレーが可能だ。特にユナイテッドはルーク・ショウ選手やクリス・スモーリング選手らDF陣が負傷離脱しがちだ。ユーティリティー性に長ける彼のような選手は、現代サッカーでも重宝される存在で、空いた穴をきっちりと埋めることができる。
ユナイテッドを指揮するモウリーニョ監督は、彼のような献身的な選手を重宝する傾向にあり、ユナイテッドでのより一層の活躍が期待されている。

宿敵でプレーした父よりも高みへ!イニャーツィオ・アバーテ

ACミラン(以下、ミラン)で活躍しているイニャーツィオ・アバーテ選手(以下、敬称略)は、インテルナツィオナーレ・ミラノ(以下、インテル)でGKとしてプレーしたベニアミーノ・アバーテ氏の息子である。 ミランとインテルはそれぞれイタリアを代表するクラブで宿敵同士の関係にある。しかし、キャリアの充実度で言えば、息子の方が上だろう。

アバーテはミランの生え抜きの選手でありながら、複数のイタリアクラブを渡り歩き技を磨いた。
2009-10シーズンに本格的にミランの一員となると、右サイドの高い位置でのプレーから、右SBへコンバートされる。この選択がアバーテの才能を開花させ、復帰2年目の2010-11シーズンから定位置の確保に繋がった。

元々アバーテはスピードのある選手だ。かつての経験を活かし、サイドでボールを運ぶ速さには目を見張るものがある。日本の本田圭佑選手とも、同じ右サイドで巧みな連携を披露した。 そして、足の速さは守備面でも活きる。危険を感じれば即座にリトリートし、相手の攻撃の芽を摘むことができる。

不振を続けるミランはその陣容の入れ替わりが激しい。特に中国資本が導入された2017-18のスタメンは、これまで以上の一新となる。そういった状況であるだけに、変わらずミランに存在し続けるアバーテという存在は特別だ。副主将という位置付けは至極妥当で、これからさらなる高みのポストに就くこともできるのではないだろうか。

父譲りの長身!ハーフナー・マイク

日本代表としてのプレー経験があるハーフナー・マイク選手(以下、敬称略)は、オランダにルーツを持つハーフナー・ディド氏(以下、敬称略)の息子である。この父はオランダから日本に帰化しており、Jリーグの様々なクラブでGKとしてプレーしている。

ハーフナー・マイクは身長194cmとかなりの高身長で、父ディドは187cm、弟のハーフナー・ニッキ選手に至っては199cmもある。
彼はこの高身長をFWとして活かした。調子に波がありいつも得点を量産するというわけにはいかないが、ポストプレーやターゲットマンとして「タメ」を作ることもできるため、彼の持ち味は十分に発揮されていると言える。

2017年7月にはヴィッセル神戸に加入することが報じられ、ルーカス・ポドルスキ選手との強力タッグの結成が期待されている。